弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

京都地裁平成27年9月11日判決,「抑うつ状態」の診断書を無視した会社に1億円の賠償(報道)

読売新聞「「抑うつ」診断書無視で自殺、1億円支払い命令」(2015年9月11日)は,次のとおり報じました.

 「建設会社「南山建設」(京都市伏見区)の男性社員(当時36歳)が自殺したのは長時間労働による過労などが原因として、京都府京田辺市の妻(41)と長男(9)、長女(7)が同社に計1億円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、京都地裁は10日、同社側に慰謝料など1億円の支払いを命じた。

 堀内照美裁判長は「社員の健康を守るべき安全配慮義務に違反した」と述べた。

 判決などによると、男性は1997年に入社し、2009年5月以降、不動産の契約書や家賃請求書の作成などを担当。早朝、夜間の残業などが重なり、営業課長だった11年5月24日に「抑うつ状態」の診断を受けた。

 同月26日朝、社長に診断書を見せたが、男性を休ませることはなく、数時間後に自殺。京都南労働基準監督署が12年1月、自殺は過労が原因として労災認定した。

 判決は時間外労働が約2年にわたって、恒常的に100時間以上に及び、自殺前の約6か月は平均で月約129時間、連続10日以上の勤務も4回あったと認定。「診断書を見ていたのに負担軽減の措置を取らなかった」などとした。」


この件は,過労死事件であって医療過誤事件ではないので,私が担当したものではありません.
堀内照美判事は,名古屋地裁で医療事件を担当し丁寧な判決を書いていた裁判官です.マンションのベランダのたばこ喫煙について,近隣住民に配慮しない喫煙の違法性を認め,慰謝料5万円の支払いを命じた画期的な判決も書いています.
この過労死事件でも,「抑うつ状態」の診断書の意味を正しく評価しています.


谷直樹


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by medical-law | 2015-09-12 04:03 | 医療事故・医療裁判