弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

名古屋地裁平成27年9月16日判決,1歳6か月の男児死亡で約500万円の賠償命じる(報道)

中日新聞「名大病院に賠償命令 術後に男児死亡で名地裁」(2015年9月16日)は,次のとおり報じました.

1歳6カ月の男児は,「名大病院で胃食道逆流症と診断され、2009年7月に逆流を防ぐため、胃の一部と食道を接着させる手術を受けたが、2日後に亡くなった。

 判決は、病院側の注意義務違反や術後の管理を怠った過失は認めなかったが、肺高血圧症も発症していた男児が、術後の容体急変で死亡する危険性を説明しなかったのは「診療契約上の説明義務違反だ」と指摘。男児の死亡後、誤った認識で早期に病理解剖をしなかったことによる精神的苦痛も認め、病院側に計495万円の賠償を命じた。

 両親は判決内容を不服として控訴する方針。名大病院の石黒直樹院長は「主張が認められなかったことは誠に遺憾。今後の対応は判決内容を精査の上、慎重に協議して決定する」とのコメントを出した。」


これは,私が担当した事件ではありませんので,上記報道から知る限りの判断になりますが,手術→肺炎→肺高血圧症はあり得ることですので,すみやかなNOガス吸入等が行われたのであれば,術後管理の過誤を問うのは難しいように思いました.判決が病院の誤った認識で早期に病理解剖をしなかったことによる精神的苦痛に対する賠償を認めた点は,参考になります.


谷直樹


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by medical-law | 2015-09-16 22:51 | 医療事故・医療裁判