弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

最高裁がNHK「差別表現」訴訟の弁論指定,東京高裁須藤判決を見直しか?(報道)

産経新聞「NHK“差別表現”訴訟、台湾先住民の勝訴判決見直しか 最高裁が弁論指定」(2015年10月8日)は,次のとおり報じました.

「日本の台湾統治を扱った番組が名誉毀損に当たるとして、出演した台湾先住民のパイワン族の女性がNHKに損害賠償を求めた訴訟の上告審で最高裁第1小法廷(大谷直人裁判長)は8日、当事者双方の意見を聞く弁論を11月26日に開くことを決めた。2審の結論を変更するのに必要な弁論が開かれることから、名誉毀損を認めNHK敗訴とした2審東京高裁判決が見直される公算が出てきた。」

東京高裁第14民事部(須藤典明裁判長)は,平成25年11月28日,請求を棄却した一審東京地裁判決を変更し,「人間動物園という言葉には,深刻な人種差別的意味合いがある」「パイワン族が野蛮で劣った植民地の人間で、動物と同じように展示されたと放送した」とし,名誉毀損を認定し,100万円の賠償をNHKに命じました.しかし,NHKは,単に差別的に扱われたという事実を紹介したにすぎず,そのような放送まで名誉毀損とされたのでは,差別があったことを放送すること自体が難しくなってしまうのではないでしょうか.
最高裁が弁論を開くことは最高裁の判断が示されることを意味しますから,最高裁が名誉毀損と表現の自由(報道の自由)のバランスをどのようにとるのか,注目です.

ちなみに,須藤典明判事は,定年退官しています.


谷直樹


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by medical-law | 2015-10-08 23:45 | 司法