弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

転倒し胸を打った88歳女性に入院時レントゲン撮影を行わなかった過失を認め和解した例(報道)

転倒し胸を打った88歳女性に入院時レントゲン撮影を行わなかった過失を認め和解した例が報じられました.

長島町が遺族と和解、診療所の一部過失認める」(2015年10月20日)は,次のとおり報じました.

「長島町は19日、町国民健康保険鷹巣診療所に入院した女性(当時88歳)が死亡したのはレントゲン撮影を怠ったためだとして損害賠償を求めた遺族に対し、750万円を支払い、和解することを明らかにした。

 町によると、女性は足腰が動かないとして5月上旬に診療所に入院。中旬に胸の苦しみを訴え、検査を受けたところ、胸に血などがたまっていることが確認された。阿久根市の病院に転院したが、下旬に敗血症で死亡した。

 遺族は「診療所に入院時、自宅で4月に転んで胸を打ったことを伝えていた。すぐにレントゲン撮影をしていれば助かった」と主張し、町に損害賠償を求めた。

 これを受け、町は診療所長らを調査した上で、「入院受け入れ時にレントゲン撮影しなかったのは不適切だった」と一部過失を認め、遺族と和解する判断をした。今月16日に和解案を町議会臨時会に提案し、全会一致で可決された。

 川添健町長は「再発防止に努める」としている。」


本件は私が担当したものではありませんが,検査義務を考えるうえで参考になると思います.,
 自宅で4月に転んで胸を打った時点で受診していれば,医師は直ぐにレントゲン写真を撮影していたでしょうが,5月になって受診したということで,医師は胸部の出血を疑わなかったのでしょう.しかし,高齢者ということを考慮すれば,レントゲン検査を行うべき注意義務が求められるでしょう.


 谷直樹


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by medical-law | 2015-10-20 18:29 | 医療事故・医療裁判