弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

名古屋簡裁,2歳の子の口に火を付けたタバコの吸い口を押し当てた父親に暴処法違反で罰金10万円(報道)

中日新聞「2歳息子にたばこの男に罰金10万円 名古屋簡裁」(2015年12月7日)は,次のとおり報じました.
 
「2歳の息子の口にたばこを押し当てたとして、名古屋区検は7日、暴力行為等処罰法違反の罪で、父親の無職×××容疑者(24)=住所不定=を略式起訴し、名古屋簡裁は罰金10万円の略式命令を出した。名古屋地検も同日、同法違反の非行内容で、交際相手の無職少女(16)を名古屋家裁に送致した。

 起訴状などによると、2人は11月11日午後3時ごろ、屋外で長男(2つ)の口に、火を付けたたばこの吸い口を押し当て、暴行を加えたとされる。

 2人は会員制交流サイト「フェイスブック」で、長男に喫煙させている動画を不特定多数の人間が見える状態で公開し、ネット上で問題になった。愛知県警に情報提供があり、11月16日に逮捕された。」


2歳の幼児の口に火を付けたタバコの吸い口を押し当てた行為は,「暴行」にあたります.

暴力行為等処罰ニ関スル法律第1条は,「団体若ハ多衆ノ威力ヲ示シ、団体若ハ多衆ヲ仮装シテ威力ヲ示シ又ハ兇器ヲ示シ若ハ数人共同シテ刑法 (明治四十年法律第四十五号)第二百八条 、第二百二十二条又ハ第二百六十一条ノ罪ヲ犯シタル者ハ三年以下ノ懲役又ハ三十万円以下ノ罰金ニ処ス 」と定めています.

刑法第208条(暴行罪)は, 「暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、二年以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。 」と定めています.

夫婦が共同して行っているので,刑法第208条(暴行罪)より重い暴力行為等処罰ニ関スル法律第1条を適用したものと考えられます.罰金10万円が重いか軽いか議論はあるでしょうが,無職の者にとっては10万円は大金だと思います.

口に火を付けたタバコの吸い口を押し当てた行為が違法なのはもちろんですが,そもそも児童(十八歳に満たない者)のいるところでタバコを喫煙することは,受動喫煙の被害を生じさせますので,やめてほしいです.


谷直樹


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by medical-law | 2015-12-08 20:10 | タバコ