弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

日本の犯罪率が低いのは日本の解剖率が低いためである可能性

AFP「司法解剖率低い日本、犯罪死見逃す要因か」(2016年2月23日)は、次のとおり報じました.

「警察庁の統計によれば、2014年に死因不明の「異状死」のうち、解剖に回されたのは、わずか11.7%だった。」

「「解剖率が低ければ、犯罪発見ができない可能性は高くなります」と、千葉大学(Chiba University)法医学教室の岩瀬博太郎(Hirotaro Iwase)教授は言う。

 政府は解剖率を2016年までに20%に引き上げる目標を掲げるが、現実にはその半分程度にとどまっている。岩瀬教授は、その原因が法医学の専門家の人材不足と、司法解剖の大半が行われる国立大学の予算削減にあると指摘する。」

「警察によると、日本では2015年、殺人は未遂も含め933件発生し、その数は2004年から減少傾向にあるという。だが解剖率の低さが、本当の数字を隠している可能性があると、専門家たちは語る。

「犯罪死でないと考えられた場合でも、死因が明らかでない場合に解剖して死因を究明する制度があれば、一定の確率で見逃しは減るものと考える」と、福岡大学(Fukuoka University)法医学教室の久保真一(Shinichi Kubo)教授は語る。

 常磐大学(Tokiwa University)大学院の諸澤英道(Hidemichi Morosawa)教授は、推測の範囲としながら、問題の一端は大きな負担が強いられるために、警察が殺人事件にしたくないことにあるのではと見方を示し、犯罪を特定する機会を増やすためにも、警察は「できるだけ解剖するというのが基本原則だと思う」と述べた。」

「警察は今年の4月から全ての遺体について薬毒物が使われていないか検査する方針を固めた。」



青酸カリによる連続殺人が疑われた事件で死亡した交際相手の男性8人中6人が解剖されていなかったことは、日本の解剖率の低さを示唆します.
異状死の発見と解剖が諸外国並みに実施されるようになれば、日本の低い犯罪率は修正される可能性があるのではないでしょうか.



 谷直樹


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by medical-law | 2016-02-29 02:12 | 司法