弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

東高判平成28年3月23日,認知症専門棟の食堂の窓から落下した事案で賠償認める逆転判決(報道)

朝日新聞「「認知症施設として不十分」 転落死で施設に賠償命令」(2016年3月24日)は,次のとおり報じました.

「東京都羽村市の介護老人保健施設で、認知症の男性(当時86)が窓から転落死したのは施設が適切な対応を怠ったためだとして、遺族が運営法人に約2350万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が23日、東京高裁であった。水野邦夫裁判長は、遺族の請求を棄却した一審・東京地裁立川支部判決を変更し、施設に約1950万円の支払いを命じた。

 判決によると、男性は2012年8月、施設2階にある認知症専門棟の食堂の窓から落下した。窓には、一定の幅以上開かないようにするストッパーがあったが、ずれて窓が開いた状態だった。

 14年9月の地裁判決は、「男性の行動は予測できなかった」として施設の責任を否定したが、高裁判決は「ストッパーの使い方が不適切で、認知症専門棟として求められる安全性を欠いていた」と判断した。

 判決について運営法人は「医療介護の実務に与える影響の極めて大きな判決だ。内容を十分精査、検討して、対応したい」としている。」



ロイター「認知症男性転落死に賠償命令」(2016年3月24日)は,次のとおり報じました.

 「東京都羽村市の介護老人保健施設の2階窓から転落死した認知症の男性(84)の遺族が、施設を運営する医療法人社団「真愛会」(東京)に損害賠償を求めた訴訟で、東京高裁(水野邦夫裁判長)は23日、遺族敗訴の一審東京地裁立川支部判決を変更し、施設側に約1950万円の支払いを命じた。

 判決によると、男性は施設の認知症専門棟に短期入所していた2012年8月、帰宅願望から2階食堂の窓をこじ開け外に出ようとして転落、死亡した。【共同通信】」


このような判決をみると,1審判決であきらめることなく,不適切な判決には断乎控訴すべきと思います.
ちなみに水野邦夫判事は,2002年に弁護士から裁判官に任官した人です.


谷直樹


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by medical-law | 2016-03-26 20:47 | 医療事故・医療裁判