弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

東京地判平成28年6月16日,獣医の過失とウサギの死亡との因果関係を否定し慰謝料等43万円賠償命じる

毎日新聞「ウサギ賠償訴訟 動物病院に43万円支払い命令 東京地裁」(2016年6月16日)は,次のとおり報じました.

 
「飼っていたウサギが死んだのは動物病院が処置を誤り骨折させたのが原因だとして、飼い主の女性が東京都内の病院運営会社に134万円の賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は16日、慰謝料と治療費など計43万円の支払いを命じた。手嶋あさみ裁判長は「ウサギの骨は軽くて折れやすいのに、獣医師は十分な注意を尽くさなかった」と注意義務違反を認定する一方、主な死因は持病だとして、処置と死の因果関係は認めなかった。

 判決によると、死んだのはネザーランドドワーフ種のオス。女性は5歳だった2011年12月、病院に長くなりすぎた歯の切断を依頼。獣医師がウサギの口を開ける器具を使用した後、下あごの骨が折れた。ウサギは3カ月後に死んだ。

 原告の女性は「ウサギは家族同然だった。事故が二度と起こらないようにしてほしい」とコメントした。【伊藤直孝】」


朝日新聞「ウサギ治療ミスで骨折、動物病院に支払い命令 東京地裁」(2016年6月16日)は,次のとおり報じました.

  
「飼っていたウサギが骨折し、死んだのは動物病院の不適切な処置が原因だとして、東京都内の女性が、品川区の動物病院の運営会社に約135万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が16日、東京地裁であった。手嶋あさみ裁判長は、死亡との因果関係は認めなかったが、病院の処置でウサギが骨折したと認め、約43万円の支払いを命じた。

 判決によると、女性は2011年12月、この病院で当時5歳のオスのウサギの歯の切断を依頼。院長が口を開く器具を使い、歯を切断した後、別の病院でアゴの骨が折れていたことが発覚。ウサギは食欲不振が続き、12年3月に死んだ。

 判決は、器具で口を開いた際にウサギが骨折したと認定。「麻酔下で処置するのが一般的で、無麻酔で行うなら特に慎重にする必要があったのにその義務を果たさなかった」として、慰謝料8万円や別の病院での治療費などの支払いを命じた。一方、死亡は腎不全が原因だとして、骨折との因果関係は否定した。

 女性の代理人弁護士は「ウサギの治療をめぐる裁判は珍しい。死亡ではなく骨折だけで一定の慰謝料を認めた意義のある判決だ」と話した。女性は代理人を通じ「家族同然だったウサギのために裁判で2年以上闘ってきました。痛ましい事故が二度と起こらないよう、獣医療の質の向上を願います。今でも可愛いウサギの姿は忘れられません」とコメントした。(千葉雄高)」



これは私が担当したものではありません.
動物医療過誤は,以前担当したこともありますが,今は受任していません.

この件は,死亡との因果関係を否定して,傷害の限度で慰謝料8万円と治療費を損害として認めるという判断になったのでしょう.
適切な判決と思います.

谷直樹



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by medical-law | 2016-06-16 22:36 | 医療事故・医療裁判