弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

和歌山県新宮市立医療センター,大阪高裁で神経切断の医療過誤事案について1千万円和解(報道)

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紀伊民報 「医療過誤、1千万円で和解合意 新宮市立医療センター」(2016年12月22日)は次のとおり報じました.

「和歌山県新宮市立医療センター(中井三量院長)は22日、医療過誤による損害賠償請求で、原告の患者遺族3人と解決金1千万円で和解することに合意した、と発表した。同日に中井院長、豊田正志事務長、訴訟代理人の弁護士らが新宮市役所で会見を開いた。

 医療センターによると、2013年2月、泌尿器科の当時部長だった男性医師(49)が、陰茎がんと診断した三重県紀宝町の男性(当時62)の陰茎全摘手術をした。その後、股の付け根のリンパ節にがんが転移しているのが分かり、3月に摘出手術をした。その際、両方の太ももの神経を切断し、歩くのが困難になった。2週間後に整形外科の医師が神経縫合や移植の手術をし、リハビリで回復を目指していた。

 5月になって肺へのがん転移が確認され、9月に肺がんにより死亡した。

 その後、神経切断の医療過誤について話し合いが続けられたが、患者遺族は納得せず、14年9月に5985万円の損害賠償を求め大阪地方裁判所に提訴した。今年7月に876万円などを支払う判決が出たが、新宮市は「症状は回復の可能性があった」などとして控訴。11月に大阪高等裁判所であった第2回控訴審で、1千万円で和解することで合意した。」



これは私が担当した事件ではありません.
報道の件は症状固定前に別の原因(肺がん)で亡くなったようで,損害評価に争いがあったようです.
裁判で医療過誤の責任を問うためには,過失と因果関係と損害を立証しなければなりません.
過失と因果関係を立証しても損害(評価)に争いがある場合があります.損害評価の基準は決まっているのですが,簡単に数字がでるものではありません.


谷直樹

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by medical-law | 2016-12-24 12:39