弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

健康増進法改正案の改悪についての日本禁煙学会緊急声明

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一般社団法人日本禁煙学会は,2017年2月9日,「健康増進法改正案の改悪についての日本禁煙学会緊急声明」を発表しました。IOC・WHOの合意に反する例外規定は認められないというものです.

2月8日付けの朝日新聞朝刊によりますと、30 平方メートル以下のキャバレー・バー・ スナックなどを受動喫煙対策の例外とするとしています。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12786443.html?rm=150

これは、なし崩し的に法案を意味のないものとするだけではなく、IOCとWHOの協 定に違反し、これをIOCが受け入れることは無いと思います。

それだけではなく、30平方メートル以上と未満では著しい不公平となります。海外では スペインにおいて100平方メートルで分ける政策が一時行われましたが、公平性の欠落と、 従業員の受動喫煙などを理由に修正され、全店舗を禁煙としました。 その結果何ら問題は起こりませんでした。店舗面積で受動喫煙対策に差を設ける国策を 取っている国は皆無です。

「店が潰れる、潰れる」という飲食店業界幹部の一方的な発言ばかりが宣伝されていま すが、すでに世界中で受動喫煙防止法ができている現在、どこの国でもその様な事実は起 きておりません。受動喫煙防止条例後の神奈川県においては、近隣都県に比べ飲食店数の 減少率が少ないという事実もあります。

喫煙室も独立した換気装置など厳重なものが要求されます。本来、喫煙室はWHOでは 認めておりませんが、よほど強力な換気装置を持った喫煙室をつくらないと、意味が無い でしょう。 昨年 11 月にはWHOの上級政策顧問ジュディス・マッカイ教授が東京の「分煙の店」 を視察して「台風ぐらいの換気装置でなければ無駄」と評しておられました。 “ いい加減な喫煙室” は人命を奪います。 」



居酒屋や焼鳥屋などの扱いは引き続き検討するとのことですので,例外が拡されるように思います.
受動喫煙によって肺がん等のリスクがあがることを考えれば,受動喫煙にさらされないように一律に禁煙とするほうが国民の健康という観点から適切でしょう.

安倍内閣総理大臣は,施政方針演説(平成29年1月20日)で,次のとおり述べました.

「三年後に迫ったオリンピック・パラリンピックを必ず成功させる。サイバーセキュリティ対策、テロなど組織犯罪への対策を強化します。受動喫煙対策の徹底、ユニバーサルデザインの推進、多様な食文化への対応など、この機を活かし、誰もが共生できる街づくりを進めます。」

安倍内閣総理大臣が施政方針演説で述べた「受動喫煙対策の徹底」を自民党議員が骨抜きにすることは許されないことでしょう.

谷直樹

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by medical-law | 2017-02-10 08:54 | タバコ