弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

茶碗の中の宇宙 樂家一子相伝の芸術

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茶碗の中の宇宙 樂家一子相伝の芸術」を竹橋の東京国立近代美術館で見てきました.
平日のためか,比較的すいていて,時間をかけて丹念に見ることができました.

初代長次郎のものが,二彩獅子,大黒,無一物,太郎坊(以上3点は重要文化財),白鷺,二郎坊,一文字,万代屋黒,禿,シコロヒキ,面影,杵ヲレ,太大黒,本覚坊,三彩瓜文半鉢の15点ありました.

二彩獅子は,力強く,会場の入り口にあり,驚かされました.

無一物(むいちぶつ)は,初期の赤樂茶碗で,静謐なたたずまいです.
太郎坊は,初期の赤樂茶碗で,無一物と似ています.
一文字は,無一物,太郎坊より釉があります.
白鷺は,指跡が残り素朴にみえる作品です.
大黒(おおぐろ)は,利休形の代表作です.
万代屋黒(もずやぐろ)は,無一物にちかい形です,
禿(かぶろ)は,ゆるやかですが上部から下部へ口径が広がり安定感があります,
面影は,動きと変化があります.
杵ヲレは,筒茶碗の傑作です.
茶碗は,茶の湯に用いられる実用品で,千利休のおもてなしには地味な茶碗が適切だったのでしょう.
長次郎の茶碗は千利休のわびさびの世界そのものです.いずれもバランスがとても良く,素晴らしいです.

その後は,ざっくりまとめると,琳派的装飾系とわびさび系の間に位置する作品で,15代目はラテン系です.

俵屋宗達の「舞楽図屏風」,本阿弥光悦の黒樂茶碗「雨雲」,本阿弥光悦の赤樂茶碗「乙御前(おとごぜ)」(以上3点は重要文化財)も,展示されていました.雨雲と乙御前は,光悦のイメージに反して,渋い名品です.

5月21日(日)まで展示されています.


谷直樹

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by medical-law | 2017-05-20 05:10 | 趣味