弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

群馬大医学部付属病院事件で,遺族が執刀医と上級医の行政処分を要請(報道)

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時事通信「厚労省に執刀医ら処分要請=遺族「保身に終始」と非難-群馬大病院事故」(2017年9月7日)は,次のとおり報じました.

「群馬大医学部付属病院で腹腔(ふくくう)鏡などの手術後に患者が相次ぎ死亡した問題で、死亡患者9人の遺族と弁護団は7日、執刀した男性医師=退職、懲戒免職相当=と、上司だった元教授=諭旨解雇=について、注意義務違反と職業倫理に反する行為を理由に、医師免許の取り消しを含めた行政処分を求める要望書を厚生労働省に提出した。
 要望書では、男性医師について、日本外科学会や弁護団の各調査で「手術手技の拙劣は明らか」とし、術前は「99%成功」などと手術ありきで説明は不十分だったと指摘。カルテの記載はずさんで、病理解剖も「普通しない」などと行わなかった点などを問題視した。
 元教授についても手術件数を増やす方針の下、適切な指導監督を行わず悪質だとした。
 これまでに両医師は遺族に対し、手術の選択や手技などは問題ないとの見解を示したほか、事前説明は1時間行い、解剖も勧めたと主張。遺族らは「反省もなく自己保身に終始した」と非難した。 
 20代の妹を開腹手術で亡くした前橋市の30代男性は、厚労省で記者会見し「医師以前に人としての倫理に欠け、遺族の思いが全く伝わらなかった」と強調。これまで刑事処分を受けていない医師が処分されたケースはないが、80代の父を腹腔鏡手術で亡くした群馬県の40代男性は「厚労省幹部にしっかり受け止めると言ってもらった。適切な処分が下されると願いたい」と訴えた。」


執刀医(元助教)と上級医(元教授)は,過失を認めず,謝罪もしませんので,遺族の怒りは増すばかりと思います.
ただ,これまで一定程度重い刑事処分を受けると行政処分も受けますが,刑事処分を受けないと行政処分もないという取り扱いになっています.
弁護団に委任しているのは9遺族ですが,手術による死亡者は多数います.


また,読売新聞「群大改革、調査委が評価…手術死問題、患者参加は不十分」(2017年9月2日)は,次のとおり報じました.

「群馬大学病院(前橋市)の手術死問題で、第三者による調査委員会に対する病院の改革達成状況の報告会が1日、同病院で開かれた。病院幹部と記者会見した上田裕一委員長(奈良県総合医療センター総長)は、「調査報告書で示した改革提言の8割近くが90%以上の達成率」として診療体制や職員の意識改革を評価した。電子カルテ情報の共有など患者参加の促進は不十分で、課題も残った。」

「会見で委員から、カルテ開示が可能なことを積極的に知らせるとともに、治療方針検討の場への患者参加の実現を求められ、田村 遵一 病院長は「近く行うよう約束する」と明言した。」



谷直樹

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by medical-law | 2017-09-08 10:57 | 医療事故・医療裁判