弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

総務省・(財)明るい選挙推進協会製作「希望の党」

総務省・(財)明るい選挙推進協会製作,金子修介監督の,2005年の「希望の党」が話題になっています.出演は,渋谷飛鳥氏,木下ほうか氏,山本奈津子氏,楳図かずお氏等です.
選挙に行かなったばかりに「希望の党」が政権をとって戦争が始まる,というこわいストーリーです.いかにも反戦活動家金子徳好氏の長男金子修介氏の作品という感じです.金子修介氏は憲法を改正して自衛隊を戦力として認め,集団的自衛権を否定するという立場です.

前編
https://www.youtube.com/watch?v=pmykwa114OE

後編
https://www.youtube.com/watch?v=YDuwDBAVIVc&t=334s

ところで,現実の新党「希望の党」の国会議員は次のとおりです.

【衆議院】
細野豪志氏(静岡5区)
松原仁氏(比例東京)
笠浩史氏(神奈川9区)
長島昭久氏(比例東京)
若狭勝氏(東京10区)
木内孝胤氏(比例東京)
【参議院】
行田邦子氏(埼玉)
中山恭子氏(比例)
松沢成文氏(神奈川)

都民ファーストの基本政策には「受動喫煙防止条例をつくります」があり,受動喫煙防止条例作りに積極的に動いていますし,松沢成文氏が入りましたので,「希望の党」も受動喫煙防止対策に積極的に動くと思うのですが,反対派の松原仁氏も入っていますので,簡単ではないでしょう.なお,私は松原仁氏を入れたことを非難しているのではありません.
「原発ゼロ」と「消費税増税見直し」だけではなく,新党「希望の党」の具体的な政策・理念に注目したいと思います.
民進党がリベラルを捨てても「希望の党」にのみ込まれても,取ろうとしている「実」は,政権与党になることでしょう.政党の政策は支持母体に強く影響されますが,政権与党になるためには,広く有権者の支持する政策を掲げることが基本でしょう.
自民党が「原発ゼロ」と「消費税増税見直し」に政策転換することは難しいため,連合を支持母体とする保守の政権交代が現実味を帯びてきました.

【追記】
NHK「連合会長 小池都知事による「排除」の考えに不快感」(2017年9月30日)は,次のとおり報じました.

「神津氏は、民進党出身者の公認をめぐり、希望の党の代表を務める東京都の小池知事が、安全保障政策や憲法観で一致しなければ排除する考えを示したことについて、「それはおかしいのではないか」と不快感を示しました。」

小池氏が都民の支持をうけたのは,前都知事の負の遺産を解消することを期待したからであって,それ以上ではありません.小池氏を支持する有権者の多くは,小池氏の安全保障,憲法についての考え方を全面的に支持しているわけではありません.むしろ,現政権に批判的な有権者の多数は,現政権の経済政策,改憲政策と決別し,方向転換を図ることを求めていると思います.有権者の多くは安全保障政策,憲法について現状を変えることを望んでいないであろうと考えられることから,ここは現政権との違いを鮮明に打ち出し,リベラルも含め受け入れる度量の大きさが必要と思います.政権をとるくらいの大きな政党は,多様な考えの人をかかえています,
政権与党になるためには,有権者の支持する政策を掲げる必要があります,それができないなら,政権をとることはできないでしょう.その程度の党だったということになります.
ただ,改憲反対勢力が弱体化したことで,小池氏は目的を達成したと思います.人気は下げましたが,「実」をとったのは小池氏でしょう.

谷直樹

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by medical-law | 2017-09-28 03:41 | タバコ