弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

12のがん診療の拠点病院が効果未確認の免疫療法を一昨年実施していたことが判明(報道)

NHK「効果未確認の免疫療法 12のがん拠点病院が実施」(10月2日)は,次のとおり報じました.

「厚生労働省が地域のがん治療の中核に指定している拠点病院のうち全国の少なくとも12の病院が、がん治療の効果が国によって確認されておらず保険診療が適用されていない免疫療法をおととし実施していたことが、NHKの取材でわかりました。厚生労働省は「拠点病院の治療としてふさわしいかどうか議論を始めたい」としています。」

「国が効果を確認しておらず、保険適用されていない免疫療法も多くあります。がん患者の血液から特定の細胞を取り出して薬剤などを加えて培養し、再び患者の体に戻すなどの治療法は、効果や安全性が確認されていないため医療保険が適用されず、治療費は患者が全額自己負担となります。日本臨床腫瘍学会は、去年12月、免疫療法のガイドラインを作成し、オプジーボなど医療保険が適用された一部の治療法以外で推奨できる免疫療法はないとしています。」

「国立がん研究センターの若尾文彦医師は「拠点病院は有効性や安全性が確認された標準治療を提供することになっていて、科学的な根拠が確認されていない免疫療法は、臨床研究として行う以外、実施するべきではない」と指摘しています。また、こうした免疫療法を受けたいと考えている患者がいることについては「がんを治したいという強い気持ちはわかるが、効果が認められていないことを正しく理解し、治療を受けるかどうか冷静に判断してほしい」と話しています。」


有効性や安全性が確認された標準治療は保険診療で受けることができます.
保険診療に入っていない新しい「治療法」は,有効であるかもしれませんが,有効でないかもしれません.
保険診療に入っていない新しい「治療法」は,安全であるかもしれませんが,安全でないかもしれません.
保険診療に入っていない新しい「治療法」は,高額です.
標準治療法が有効でなかった患者には,選択肢の1つになるかもしれませんが,がん拠点病院が提供することはないと思います.


谷直樹

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by medical-law | 2017-10-03 00:45