弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

患者の遺族が群馬大学附属病院に情報公開の徹底等を求める

NHK「群大病院問題 患者の一部の家族が再発防止の申し入れ」(2017年11月9日)は,次のとおり報じました.

「群馬大学附属病院で、腹くう鏡などの手術を受けた患者18人が相次いで死亡した問題で、死亡した患者の一部の家族が病院側との和解に臨む条件として、家族の意見を聞きながら再発防止を進め、情報公開を徹底するよう申し入れたことがわかりました。

群馬大学附属病院では、平成26年までの5年間に40代の男性医師の腹くう鏡の手術を受けた患者8人が相次いで死亡したほか、同じ医師の開腹手術を受けた患者10人も死亡し、外部の調査委員会は、病院の診療体制の不備が背景にあったなどとする報告書をまとめています。
この問題を受けて、死亡した患者の一部の家族が9日、病院側に対し、再発防止に関する申し入れ書を送ったことがわかりました。

この中で、まずは家族の意見を聞きながら改革に向けた取り組みを進めるべきだとしています。そして病院で年に1度、「患者安全の日」を設けて改革の進捗(しんちょく)状況を公表し、再発防止策を打ち出すことや、病院のすべての医師について、手術による死亡率や障害の発生率などを公表するよう求めています。

家族側はこうした内容を病院側との和解に臨む条件としていて、代理人の梶浦明裕弁護士は「これまでの病院側の対応では遺族が置き去りにされかねない。病院には遺族参加型の取り組みを期待したい」と話しています。

申し入れ書について、群馬大学附属病院は「中身を見ていないのでコメントできない」としています。
問題の経緯と調査報告書
群馬大学附属病院では、平成26年までの5年間に、肝細胞がんを患うなどして腹くう鏡の手術を受けた60代から80代の患者の男女8人が相次いで死亡したほか、開腹手術を受けた60代から80代の男女10人も死亡し、いずれも同じ40代の男性医師が手術を担当していたことが明らかになりました。

この問題について、外部の専門家からなる調査委員会は去年7月、当時の診療科の体制や医療倫理を審査する体制など、病院の組織的な体制の不備が死亡例の続発につながったなどとする報告書をまとめました。

この中で調査委員会は、問題の背景として、手術のメリットやデメリットなどを事前に説明する「インフォームド・コンセント」が不十分だったことなど、患者中心の医療とはかけ離れた現場の実態があったとしています。そのうえで、事故の教訓を風化させないために少なくとも10年は再発防止に向けた取り組みを続け、改革の進捗状況を家族にも報告することなどを提言しています。

調査結果をまとめた報告書を受けて、群馬大学の平塚浩士学長は「再発防止に向けた提言を真摯(しんし)に受け止め、改善、改革に取り組みたい。ご家族の皆様には大変なご心痛とご迷惑をおかけし、深くおわび申し上げます」と述べました。

この問題では、患者の死亡が相次いだ際に適切な対応を取らなかったとして、18人の手術を担当した男性医師や男性医師の元上司、それに当時の大学の理事ら合わせて9人が処分されています。

男性医師と上司だった元教授は、ことし8月までに一部の家族の求めに応じて面会し手術の経緯などを説明しましたが、家族側は、男性医師らが手術や患者への事前の説明などには問題はなかったという認識を示し、「反省の色が見られない」として、国に行政処分を求めています。」



群馬大学附属病院事件は未だ解決していません.

谷直樹

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by medical-law | 2017-11-09 22:40 | 医療事故・医療裁判