弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

高知県の病院,プラスチック製のチューブを挟み込んだまま胃と腸を縫合(報道)

共同通信「チューブ挟み胃と腸縫合、高知 医療センターがミス」(2018年7月13日)は,次のとおり報じました.

 「高知医療センター(高知市)で昨年度末、高知県内の40代女性に実施した胃がんの手術で、プラスチック製のチューブを挟み込んだまま胃と腸を縫合するミスがあったことが同センターへの取材で13日までに分かった。数日後、内視鏡を使ってチューブを切断し、1センチ弱が残ったままだが、術後の経過に問題はないとしている。

 同センターによると、胃の内部の圧力を下げるために鼻から入れたチューブを挟んだまま、医療用ホチキスで胃と腸を縫合。翌日、鼻からチューブが抜けず、コンピューター断層撮影装置(CT)を用いた診断をしてミスが分かった。今後数年間は定期的に縫合部の検査を続ける予定。」


上記報道の件は,私が担当したものではありません.
事故は昨年度末で,「取材でわかった」とのことです.
事故原因,再発防止策については,報じられていません.
高知医療センターは,結果が重大でなければ公表しないでよいという考えなのかもしれませんが,事故について原因を調査し,具体的にどのような再発防止策を講じたのかをすすんで公表することで,患者からの信頼を得ることができると思います.

谷直樹

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by medical-law | 2018-07-18 06:42 | 医療事故・医療裁判