弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2011年 06月 04日 ( 3 )

神代植物公園の春バラ

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事務局Hです.
春バラを見るために,昨年秋バラを見に行った神代植物公園に再び行ってきました.

秋の庭園も様々なバラが咲き乱れてとても美しかったのですが,春のバラの豪華さには圧倒されました.
秋バラに比べると花の色も華やかでしたし,香りも強く,一歩庭園に足を踏み入れた途端,バラの香りが胸一杯に広がるほどでした.

平日の午前中でしたが,ご老人夫婦や,遠足の幼稚園生などで園内は賑わっていて,綺麗なバラの周りには,カメラを構えた人たちが群がっていました.
一眼レフを構えるカメラマン達の中で多少場違いな感じはありましたが,愛機ムカイくんを構えてたくさん写真を撮ってきました.

谷直樹法律事務所
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by medical-law | 2011-06-04 13:42 | 趣味

最高裁判所平成23年5月30日決定と大阪府君が代斉唱起立条例との関係

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平成23年6月3日,大阪府君が代斉唱起立条例(以下「本条例」といいます)が,維新の会の賛成多数で可決されました.
最高裁判所平成23年5月30日合憲決定(日の丸・君が代事件)により,本条例も合憲とされるのではないか,という誤解があるようです.

しかし,上記最高裁決定の事案は,卒業式の際の起立・君が代斉唱職務命令違反に違反した教諭が,非常勤嘱託員の採用選考の際,この職務違反を不利益に考慮され,不合格とされ,損害賠償を求めた事案です.その職務命令が合憲とされたからといって,本条例がただちに合憲となるものではありません.

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◆ 本条例の制定目的

上記最高裁決定は,次のとおり述べています.

「職務命令においてある行為を求められることが,個人の歴史観ないし世界観に由来する行動と異なる外部的行為を求められることとなり,その限りにおいて,当該職務命令が個人の思想及び良心の自由についての間接的な制約となる面があると判断される場合にも,職務命令の目的及び内容には種々のものが想定され,また,上記の制限を介して生ずる制約の態様等も,職務命令の対象となる行為の内容及び性質並びにこれが個人の内心に及ぼす影響その他の諸事情に応じて様々であるといえる。

したがって,このような間接的な制約が許容されるか否かは,職務命令の目的及び内容並びに上記の制限を介して生ずる制約の態様等を総合的に較量して,当該職務命令に上記の制約を許容し得る程度の必要性及び合理性が認められるか否かという観点から判断するのが相当である。」


この「職務命令」を「大阪府条例」と読み替えてみると,上記最高裁決定の立場は,

「間接的な制約が許容されるか否かは,大阪府条例の目的及び内容並びに上記の制限を介して生ずる制約の態様等を総合的に較量して,当該大阪府条例に上記の制約を許容し得る程度の必要性及び合理性が認められるか否かという観点から判断するのが相当である。」

ということになります.

本条例の制定目的については,服務規律の厳格化を図ることとされています.
橋下知事は,記者会見等で,日の丸,君が代を否定する者は公務員をやめればよい,違反を繰り返した場合に免職処分とする,等と述べています.
卒業式の円滑な遂行を目的としてだされた職務命令であっても,違憲論が強く,上記最高裁決定は,ぎりぎりのところで合憲としましたので,服務規律の厳格化を目的とする本条例を合憲と判断することは著しく困難でしょう.

また,日の丸,君が代を否定する自由は,憲法19条の「思想信条の自由」として保障されています.
上記最高裁判決は,「本件職務命令は,公立高等学校の教諭である上告人に対して当該学校の卒業式という式典における慣例上の儀礼的な所作として国歌斉唱の際の起立斉唱行為を求めることを内容とするもの」として,ぎりぎり合憲としています.

これに対し,本条例は,日の丸,君が代を否定する者は公務員をやめればよい,というものですから,思想信条の強制を意図して制定されたものと言えるでしょう.ですから,上記最高裁決定の緩やかな判断基準をもってしても,本条例は違憲とならざるをえないでしょう.

◆ 府条例に基づく処分

本条例自体には罰則,処分の規定はなく,9月に提出される条例で定めるとのことです.

仮に繰り返し起立を拒み続けたとしても,免職処分は,違反行為に比し明らかに重すぎる処分ですので,合理性がなく,その処分は違法違憲になります.
飲酒運転を理由とする免職が裁判所で許されないものとして,行政側が敗訴し続けていることをみれば,このことは明らかでしょう.

◆ 条例制定権の限界(憲法94条違反)

条例で定めたため,憲法94条の「法律の範囲内」が問題になります.
日弁連会長声明は,次のとおり述べています.

「国旗・国歌法制定時には、上記の過去の歴史に配慮して、国旗・国歌の義務づけや尊重規定を設けることは適当でない旨の政府答弁が国会でなされ、同法に国旗・国家の尊重を義務づける規定が盛り込まれなかった経緯がある。こうした立法経緯に照らせば、君が代斉唱時に起立を義務づける条例は、条例制定権を「法律の範囲内」とした憲法94条に反するものである。」

国旗・国歌法に義務付け規定がないのは,意味があり,単純な空白ではありません.その法の趣旨に反する条例は,「法律の範囲内」とはいえません.


最高裁判所平成23年5月30日決定(日の丸・君が代事件)」ご参照
公立学校教職員に君が代斉唱の際に起立・斉唱を強制する大阪府条例案提出に関する日弁連会長声明」ご参照

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by medical-law | 2011-06-04 10:54 | 司法

ハンセン病療養所の将来構想,人権教育・医療拠点

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平成8年にらい予防法がなくなっても,平成13年に裁判に勝っても,残念ながら,未だに偏見と差別はなくなっていません.

ハンセン病療養所入所者の尊厳のために,隔絶された療養所を,地域や社会に開かれた施設にする必要があります.そして、入所者は,市民との共存共生を望んでいます.
入所者の平均年齢は80歳を超えていますので,急ぐ必要があります.

ところが,国は,入所者以外の一般市民が療養所を利用することはできない,として,療養所を社会へ開放することを頑なに拒んでいます.

「ハンセン病療養所の将来構想をすすめる会・岡山」が,平成23年6月2日、「長島愛生園と邑久光明園の将来構想」を,石井正弘岡山県知事に提出し、支援を求めたことを,毎日新聞が報じています.

◆ 長島愛生園

長島愛生園入所者自治会長の中尾伸治さん(76歳)は,長島愛生園を,命の大切さを考える人権教育の場として国際,地域間の交流を進め,入所者の生きがいづくりを図る場とする構想を示しました。
中尾さんは「年間1万人近くの人が訪れ、中学生も多い。人権学習の島として皆さんと接している」と語りました。

◆ 邑久光明園

邑久光明園入所者自治会長の屋(おく)猛司さん(69歳)は,邑久光明園を,高い水準の医療,看護,介護のサービスを維持して外来診療を促し,リハビリ施設などの充実を図る医療拠点にする構想を示しました,屋さんは「地域の方々が一番望むものを光明園に誘致したい」と話しました.

◆ 偏見と差別の解消

石井正弘岡山県知事は「長い歴史の中で両園に偏見と差別が残された.これを解消していかなければならない」と述べました.

毎日新聞「ハンセン病療養所:人権教育と医療拠点 将来構想、知事へ支援求め提出 /岡山」ご参照

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by medical-law | 2011-06-04 01:40 | 医療