弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2011年 06月 10日 ( 3 )

日看協,第1回記者会見資料,特定看護師の法制化.制度化推進

b0206085_2028827.jpg

本日6月10日14時からの日本看護協会の記者会見で配布された資料が,日看協のサイトにアップされています.

それには,「平成23年度重点政策・重点事業」8つの2番目に「特定看護師(仮称)の法制化・制度化の推進」があります.以下のとおりです.

1)これからの医療提供体制には、限られた医療従事者により国民の多様なニーズに応えることが求められます。そのため、「チーム医療の推進」が提唱され、その方策の一つとして、「看護師の役割と機能の拡大」としての今までの看護師による診療の補助業務の枠を超えた「特定看護師(仮称)」の創設が厚生労働省から提案されました。

2)看護職の役割拡大は、諸外国でも取り組まれており、OECDの調査報告では、その効果として、①国民や患者の待ち時間が減尐するなど必要な時に必要なサービスが受けられること、②適切な情報提供やカウンセリング技法を使っての面談等で患者満足度が向上するなどケアの質の向上が図れることが挙げられています。

3)本会では、医療に対する国民の多様なニーズに応えていくためには、この二つの効果が期待される特定看護師(仮称)の創設がこれからの医療提供にとって極めて重要と考え、この提案を支持するに至りました。

4)提案されている特定看護師(仮称)は、適切な判断に基づいて侵襲性の高い医行為も行うとされることから、患者の安全と実施者である特定看護師(仮称)の安全を守るための仕組みが欠かせません。

5)そのためには、国民だれもが納得でき、看護職も安心して取り組むこととのできる制度化・法制化が不可欠です。

6)したがって今年度は、臨床や教育などの関係団体等と連携しながら特定看護師(仮称)の制度化・法制化に向けた活動を強化します。

7)それとともに、看護業務には様々な職種が参画している現状に鑑みれば、チーム医療の推進という観点からは、将来の看護業務の範囲について再考が必要と想定されることから、看護業務の範囲に関する将来構想について検討します。


6月7日の総会で,特定看護師反対論が噴出したにもかかわらず,日看協は,推進の旗を降ろさないようです.

谷直樹
下記バナーのクリックを御願いいたします.弁護士ブログ169サイト中の順位がわかります.

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2011-06-10 20:29 | 医療

18歳で夏でバカ,「ロッキン・ホース・バレリーナ」

b0206085_11312935.jpg

事務局Hです.
昔買った本を読み返すにあたり,もう一度読みたい本が大槻ケンヂさんの「ロッキン・ホース・バレリーナ」です.
まさにバンド活動真っ最中だった18歳の夏,旅行先でガイドブックを買うために立ち寄った本屋で目にし,題名と,インパクトのある表紙と,「18歳で夏でバカ」というキャッチフレーズに惹かれ思わず買ってしまいました.

物語は,ツアーに向かう18歳のバンドマンの少年達の機材車に17歳のゴスロリ少女が無理矢理乗り込んでくるところから始まります.
それぞれ心に傷を持ったもの同士の甘酸っぱい青春ラブコメとしてはありがちですが,
その物語の裏で,元バンドマンの中年マネージャーが,音楽を目的とするか金儲けの手段にするか葛藤している姿には,現役ミュージシャンの作者ならではの現実味と切実さを感じます.

「夢を追いかける少年たち」「自分を見付けようと必死な少女」「夢を追いかけていた元少年たち」と,登場人物はやや極端ではありますが,入り込みやすかったです。
彼らが見る,心の闇,生きるために夢をビジネスに変えること,自分の傷と向き合うこと,旧友の死・・・
「音楽」は重要なキーワードではありますが,単なるバンド好きのための物語に終わっていないと思いました.

まさに青春時代を駆け抜けていた18歳の頃に読んだ小説に,今の自分はどのような感想を持つのか楽しみです.

ちなみに「ロッキン・ホース・バレリーナ」とは,「Vivienne Westwood」の靴の名前です。
木底で踵がなく,平らに置くと木馬のようにゆらゆら揺れるところから名前が付いたそうで,ロリータ憧れのアイテムです.

谷直樹法律事務所
下記バナーのクリックを御願いいたします.弁護士ブログ169サイト中の順位がわかります.

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2011-06-10 11:31 | 趣味

日弁連,「司法制度改革審議会意見書10周年に当たっての会長談話」

b0206085_9141112.jpg

日本弁護士連合会(日弁連)は,平成23年6月8日,「司法制度改革審議会意見書10周年に当たっての会長談話」を発表しました.

「司法制度改革審議会意見書」の3つの柱について,ふりかえって,まとめています.

◆ 質量ともに豊かな法曹養成

日弁連会長は,「質量ともに豊かなプロフェッションとしての法曹を確保すること」という第2の柱について,つぎのとおり述べています.

第2の柱については、法科大学院を中核とする新しい法曹養成制度が導入され、この制度により誕生した法律家はすでに約6500人に及んでいる。しかし、司法試験合格率の低迷、経済的負担の増大、急増する法曹人口に見合った職域拡大の遅れ等の要因から、法科大学院の志願者は当初に比べ大幅に減少し、新たな法曹養成制度全体が困難に直面している。この点については、新たに始まった「法曹養成に関するフォーラム」で議論される予定であるが、当連合会としては司法修習生の給費制維持とともに、法科大学院の総定員削減等の具体的改善策が合意されるよう努力したい。

対策として,司法修習生の給費制維持と法科大学院の総定員削減程度しか考えていないようです.
もうすこし,理念と現実をみすえて,根本的な議論をおこなうことが必要ではないか,と思います.

◆ 法曹の養成に関するフォーラム

文部科学省は,内閣官房,総務省,法務省,財務省及び経済産業省と共同で,「法曹の養成に関するフォーラム」を開催しています.
委員はつぎのとおりです.

伊藤鉄男 弁護士(元次長検事)
井上正仁 東京大学大学院法学政治学研究科・法学部教授
岡田ヒロミ 消費生活専門相談員
翁百合 株式会社日本総合研究所理事
鎌田薫 早稲田大学総長・法学学術院教授
久保潔 元読売新聞東京本社論説副委員長
田中康郎 明治大学法科大学院法務研究科教授(元札幌高等裁判所長官)
南雲弘行 日本労働組合総連合会事務局長
丸島俊介 弁護士
宮脇淳 北海道大学公共政策大学院長
山口義行 立教大学経済学部教授

委員は,上記のとおり,法科大学院推進派あるいは法科大学院関係者が多数です.
しかも,会議は非公開です.したがって,報告書の内容はあまり期待できないでしょう.

◆ 法科大学院の崩壊

法科大学院は,経済的負担が大きい.しかも,法科大学院を卒業し新司法試験を受けても合格できる確率は高くない,さらに,弁護士になっても法律事務所に就職できない人もいる,というのが現状です.
そのため,法科大学院受験者が減っています.つまり,高い学費を払って法科大学院に行って,新司法試験を受けて,法律家になろうとする人が減っているのです.
法科大学院は,崩壊しつつあります.

また,法律家の質について言えば,私の感覚ですが,低下傾向にあると思います.若い法律家には,驚かされることが,しばしばありますから.

法科大学院・新司法試験の失策は,明らかでしょう.

法科大学院は,従前の法学部にはなかった専門的な教育ができるところですから.法科大学院を大学のコースに組み込み,法律実務家志望の学生が選択できるコースの1つとすれば,過剰な経済的負担を避け専門的な教育を受けることができるようになります.これは仙台の坂野先生がブログに書いていた方法です.

そもそも米国では大学に法学部は存在しない。新たに法科大学院制度を導入した韓国では、大学が法科大学院を設置する場合は代わりに法学部を廃止しなければならないとしている。大学法学部教育と法科大学院教育の二階建ての制度をとっているのは日本だけである。このような二階建ての制度は、法曹養成の期間の面でも学生の経済的負担の面でも非常に不合理なものである。大学にとっても法科大学院専用の施設や専任教員確保という無用な負担が生じている。現在の法科大学院は社会人入学者でも3年間で終了しうる制度設計になっているが、それなら大学法学部に法曹専門課程を設けて4年間で法科大学院の社会人コースと同様の教育を行えば足りる話である。このような制度設計が可能かどうか一度真剣に検討してみる必要があろう。
(坂野智憲先生「陽の目を見なかった弁護士人口問題の答申」より)

◆ 法律実務家になりたい人へ

法科大学院に行かないでも,予備試験に合格すれば,新司法試験を受験できます.
新司法試験と予備試験の択一問題は,8割ちかく一致しています.
法科大学院に行けない人でも,あきらめることはありません.

谷直樹
下記バナーのクリックを御願いいたします.弁護士ブログ169サイト中の順位がわかります.

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2011-06-10 09:14 | 司法