弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2011年 06月 24日 ( 3 )

ファイナンシャルプランナー

b0206085_118046.jpg事務局Iです.

結婚,出産と大きなライフイベントが続くなか,ライフプランを設計し,マネープランをしっかりさせた方がいい,ということで,夫婦でファイナンシャルプランナーに相談に行こう,ということになりました.

結婚している友人に相談すると,学資保険や生命保険,国民年金なら国民年金基金についてなど,みなさん色々しっかり考えているようで…

ただ無計画に定期預金を積み立てるぐらいしか考えがなかった自分には,終身保険を学資保険の代わりにするなど,目から鱗でした.

先日,突然区民税の支払い票が送られてきた,こんな大金払えない,などとぼやいていた弁護士一年目の主人は,“子どもが小さいうちは貯金なんてできないんじゃない?”との楽観ぶりですが,ファイナンシャルプランナーさんの書かれたものを読んでいると“子どもが小さいうちこそ貯めどき”との言葉が頻繁に出てきます.

ふと,主人の書棚を見ると,“ファイナンシャルプランナー”検定の参考書が.
かつて資格を取ろうとして勉強したらしいのですが,その頃の知識はどこにいってしまったのか…

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by medical-law | 2011-06-24 11:08 | 日常

薬害オンブズパースン会議,注目情報更新,タミフル,迅速承認抗がん剤,利益相反ルール違反

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薬害オンブズパースン会議は,平成23年6月23日,注目情報を更新しました.さわりを紹介しますので,関心のある方は,同会議のサイトへ

◆ タミフルとせん妄・意識障害に有意な関連:薬剤疫学研究の結果から

藤田利治、藤井陽介、渡辺好宏、他「インフルエンザ罹患後の精神神経症状と治療薬剤との関連についての薬剤疫学研究」薬剤疫学、15(2)73-92、2010.
○ タミフル服用者は、非服用者に比較し、せん妄が約1.5倍、意識障害が約1.8倍多くなっている
○ せん妄として評価した異常行動の特徴は、岡部らの報告と整合するものとなっている」○ 抗インフルエンザ薬に対する当局の規制が『10歳以上の未成年』とされているが、15歳以上での発生率はむしろ低く、10歳未満で事故につながりかねない異常行動の発生率が高い可能性があることは留意する必要がある

◆ FDAが有用性を実証できていない迅速承認抗がん剤にさらに厳しく対処

米国FDA(食品医薬品庁)の抗がん剤審査部門は、国立がん研究所のジャーナル(J Natl Cancer Inst)2011年4月20日号に「抗がん剤の迅速承認: FDAの経験」のレビュー論文を掲載した。
FDAは、迅速承認後長い期間を経過しても臨床的有用性を示せない新薬が多いが、効かない薬で患者を副作用の危険にさらすことにつながるので、①迅速承認時にすでに実証のための臨床試験を開始していることを企業に求める、②実証が遅れている企業に1000万ドル(約8億円)以内の罰金を科す、ことを考慮していると明らかにした。

◆ 米国医科大学ではまだ明白な利益相反ルールの違反が存在―レポートが指摘

2010年12月19日に出された「プロパブリカ」のレポートは、十数人もの医師が利益相反ルールに明白に違反して製薬企業の資金提供した講演を行い高額の講演料を受け取っており、そのうち2人は10万ドルを受け取っていると記している。

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by medical-law | 2011-06-24 03:00 | 医療

産業構造審議会の基本政策部会(第4回),「中間取りまとめ」

b0206085_0371463.jpg産業構造審議会の基本政策部会は,平成23年6月22日,「中間取りまとめ」を公表しました.

キャリアブレイン「医療資源、急性期に集中を- 経産省の部会が中間取りまとめ案」ご参照

部会の資料ををみますと,唖然する内容です.
医療を受ける権利に対する重大な侵害と言っても過言ではありません.

◆ 公平な負担?

「国民医療費の年代別比較を見ると、高齢者の医療費の水準は若年世代に比べて高い。このため、高齢化の進展により、今後も医療費が増大していくことが見込まれる。
他方、高齢者全員が経済的弱者というわけではなく、例えば夫婦高齢者世帯の64%は900万円以上の貯蓄を有しているなど、高齢者の中には豊富な資産や所得を有する者も存在する。
このため、現役世代との公平な負担の観点から、負担能力の高い高齢者は医療や介護における自己負担割合を拡大すべきである。」

高齢になれば病気がちにもなりますので,医療給付を受ける世代(高齢世代)と負担する世代(現役世代)が均衡していないのは,当然です.
だからといって,医療を必要としている世代の自己負担割合を増すべきだ,という主張は,おかしいでしょう.
900万円の貯蓄,がんなどの疾病になったときに備え蓄えたものでしょう.

◆ 公的医療保険制度の給付対象

「医療では、公的保険の本来の機能は、予測できない疾病等により高額の医療費が発生し生活が立ち行かなくなるリスクを社会全体でプールするものであることに鑑み、公的保険はビッグリスクに重点化する一方、軽微な療養などスモールリスクについては保険免責制の導入を検討すべきである。」

保険は軽い病気には使えないようにしようというものです.はじめは軽微な症状でも,重篤な疾患のこともあります.症状が重くなるまで受診を控えることがよいことなのか,疑問です.

◆ 疾患予防

「特定健診や保健指導(メタボ健診)など、保険者による将来における医療費支出増大の抑制に向けた取り組みについて、経済的インセンティブを与える現行の仕組みを強化することが考えられる。」

確実に疾患リスクを減らし,医療費を抑制できるのがタバコ対策です.
ところが,「中間取りまとめ」は,タバコ対策には,ひと言もふれていません.タバコ対策は儲からない,タバコからの税収がほしい,という本音がみえています.

◆ 医療提供体制

「中間取りまとめ」は,医療スタッフが不足しているとの認識を示しましたが,医師が不足しているか否かについては,ふれていません.
医療機器の稼働率を上げ医療産業を育成するため,急性期に医療資源を集中させ,高密度医療を実現するという考えを示しました.

◆ 医療イノベーション

「ダ・ビンチ手術」と呼ばれるロボット手術は、韓国に比べ我が国における実施件数が少ない理由として、保険外療養費制度における先進医療の施設基準で「2年以上の経験を有すること」等とされており、先端医療として認められていても2年間は保険外療養が認められないため、関連治療も含めて患者の全額自己負担(135万円~420万円)となることが指摘されている。
このため、保険外併用療養費制度における先進医療及び施設基準の緩和や、医薬品・医療機器の承認審査の迅速化等を図ることにより、ドラッグ・ラグやデバイス・ラグを解消し、医薬品・医療機器産業の高度化及び輸出産業化を推進すべきである。」

ダ・ビンチ手術は,名大病院の事故調査報告書にもあるように,どの病院でも,どの医師でもできるという容易なものではありません.名大病院は,ロボット手術のガイドラインを作成し,院内技術認定制度を設けました.
必要な医療にお金をかけるべきなのに,「中間取りまとめ」は,医療産業の育成に重点をおくため,患者の安全を犠牲にしようとしています.

◆ 消費税率引き上げ

「社会保障の財源を確保するためにやむを得ず増税を行う場合には、財源としての安定性、公平・公正な負担という観点や経済への影響、企業の競争環境という面を考慮すると、増税の時期・制度設計等については留意しつつも、消費税を引き上げることにより、財源の確保を図るべき」としています.

タバコ消費を抑えるためにタバコ税を上げるべきですが,タバコ税には言及がありません.
結局,給付(医療)を制限し,消費税率を引き上げるわけですから,「踏んだり蹴ったり」といえるでしょう.

◆ 部会メンバー

このような「中間取りまとめ」を作成した部会のメンバーは以下のとおりです.患者側,患者団体の委員は1人もいません.

(部会長)
伊藤 元重 東京大学大学院経済学研究科教授
(委員)
秋山 弘子 東京大学高齢社会総合研究機構特任教授
井堀 利宏 東京大学大学院経済学研究科教授
逢見 直人 日本労働組合総連合会副事務局長
大竹 文雄 大阪大学社会経済研究所教授
小塩 隆士 一橋大学経済研究所教授
亀田 隆明 医療法人鉄蕉会理事長
川渕 孝一 東京医科歯科大学大学院教授
川村 隆 日立製作所取締役会長
小室 淑恵 ワーク・ライフバランス取締役社長
髙須 武男 バンダイナムコホールディングス取締役会長
田近 栄治 一橋大学大学院経済学研究科教授
中村 紀子 ポピンズコーポレーション代表取締役CEO
樋口 美雄 慶應義塾大学商学部長
森田 清 第一三共相談役
森田富治郎 第一生命保険代表取締役会長
米澤 康博 早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授
(五十音順、敬称略)

谷直樹
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by medical-law | 2011-06-24 00:37 | 医療