弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2011年 07月 28日 ( 2 )

7月28日は世界肝炎デー“World Hepatitis Day”

b0206085_1315415.jpg7月28日は,WHOが定める,
はじめての世界肝炎デー“World Hepatitis Day”です.
肝炎患者団体World Hepatitis Alliance などの活動の成果です.

世界の慢性B型肝炎の患者数は約3億5千万人,C型慢性肝炎の患者数は約1億7千万人と推定されています.

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厚労省のサイトによれば,

「世界保健機関(WHO)は、2010年に世界的レベルでのウイルス性肝炎のまん延防止と患者・感染者に対する差別・偏見の解消や感染予防の推進を図ることを目的として、7月28日を“World Hepatitis Day”(世界肝炎デー)と定め、肝炎に関する啓発活動等の実施を提唱しました。
 今年のテーマは、「This is hepatitis」、スローガンは、「Know it. Confront it. Hepatitis affects everyone, everywhere」(肝炎は世界中の誰もが感染する病気。正しく理解し、立ち向かおう。)です。
 我が国では、肝炎対策基本指針(平成23年5月16日策定)に基づき肝炎対策の総合的な推進を図ることとし、肝炎の予防、病気や治療に関する正しい理解が進むように普及啓発や情報提供を推進いたします。」


厚生労働省は,「ラジオ放送による情報提供」 本日10:20頃から 「OH!HAPPY MORNING」(ジャパンエフエムネットワーク)で放送し,ポッドキャストやYouTube厚生労働省動画チャンネルで公開するそうです(平成23年8月31日迄).

厚労省のサイトには,「我が国の取組の現状」が掲載されています.

我が国では、肝炎対策基本指針(平成23年5月16日策定)に基づき肝炎対策の総合的な推進を図ることとしています。

(1)今後の取組の方針
  肝疾患の正しい知識について、国民に十分に浸透していないと考えられます。こうした中で、肝炎ウイルス検査の受検を勧奨し、新たな感染を予防するためには、全ての国民に対して、肝炎の予防、病気や治療に関する正しい理解が進むように普及啓発や情報提供を推進する必要があります。

  また、早期に適切な治療を促すため、肝炎患者等が肝炎の病態及び治療に関する正しい知識を持つことができるよう、普及啓発及び情報提供を積極的に行うとともに、肝炎患者等が、不当な差別を受けることなく、社会において安心して暮らせる環境づくりを目指し、肝炎患者等とその家族等、医療従事者、事業主等の関係者を始めとした全ての国民が、肝炎について正しい知識を持つための普及啓発を推進する必要があります。

(2)今後国が取り組む事項
 ○ 平成22年5月の世界保健機関(WHO)総会において、世界肝炎デーの実施が決議されたことを踏まえ、日本肝炎デーを設定します。あわせて、公益財団法人ウイルス肝炎研究財団が従来から実施してきた「肝臓週間」と連携し、肝炎に関する集中的な普及啓発を行います。
 ○ あらゆる世代の国民が、肝炎に係る正しい知識を持つための普及啓発を行います。
 ○ 国民に対し、近年、我が国における感染事例の報告がある急性B型肝炎(ジェノタイプA)は、従来に比し、感染が慢性化することが多いとされていることに鑑み、母子感染や乳幼児期の水平感染に加えて、性行為等により感染する可能性があり、予防策を講じる必要があることについて普及啓発を行います。
 ○ 肝炎患者等への受診勧奨を行うため、医療保険者、医師その他の医療従事者の団体、職域において健康管理に携わる者の団体、事業主団体等の協力を得て、肝炎の病態、知識や肝炎医療に係る制度について普及啓発を行います。
 ○ 肝炎患者等、医師等の医療従事者、職域において健康管理に携わる者、事業主等の関係者が、それぞれにとって必要な情報を取りまとめ、普及啓発を行います。
 ○ 就労を維持しながら適切な肝炎医療を受けることができる環境の整備等について、各事業主団体に対し、協力を要請します。
 ○ 地域の医療機関において、肝炎に係る情報提供が適切になされるよう、肝炎情報センターに対し、情報提供の機能を充実させるよう要請します。
 ○ 拠点病院の肝疾患相談センターを周知するための普及啓発を行います。
 ○ 医療保険者や事業主が肝炎ウイルス検査を実施する場合の検査結果について、プライバシーに配慮した適正な通知と取扱いについて、医療保険者及び事業主に対して改めて周知します。
 ○ 肝炎患者等に対する偏見や差別の実態を把握し、その被害の防止のためのガイドラインを作成するための研究を行い、その成果物を活用し、地方公共団体と連携を図り、普及啓発を行います。」


日本でウイルス性肝炎が広がったのは国の政策の誤りによるもので,国の責務は極めて重大であることを自覚いただきたく思います.

谷直樹
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by medical-law | 2011-07-28 09:33 | 医療

医療版事故調の法制化を求める院内集会に参加して(その1)

b0206085_8264336.jpg7月26日,参議院議員会館で,「医療事故の第三者調査制度の構築と院内事故調査制度の法制化を求める院内集会」を求める院内集会が開かれ,私も参加しました.

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医療版事故調は,各方面の意見を集大成した第三次試案から大綱案まででき,立法化寸前のところで,自公政権から民主党政権への交替により頓挫した状況でした.
最近は,日本医師会を含め,再び立法化の動きがあります.

患医連は,2万5000人の署名をもって政府に要請しましたが,政府が動かないなら議員立法も辞さない構えです.

患医連らが開いた「医療事故の第三者調査制度の構築と院内事故調査制度の法制化を求める院内集会」での,各議員の発言の要点は,次のとおりです.

◆ 自民党 古川俊治参議院議員
慶應義塾大学医学部・法学部・文学部卒の医師・弁護士で,医療版事故調を積極的に進めてきた方です.現在は,厚生労働委員会を離れていますが,事故調査の立法化に改めて意欲を示しました.

◆ 民主党 宮崎岳志衆議院議員
厚生労働委員会所属.医師の家庭に生まれ,新聞記者だったときから医療問題について積極的に取り組んできた方です.裁判は医師にとっても患者にとっても負担が大きいので,司法の前に第三者機関が判断するというのは絶対必要,と述べました.政権交代後に取り組みが遅れてしまったことは否定できない事実,立法への動きを再起動させたい,と述べました.

◆ 自民党 阿部俊子衆議院議員
厚生労働委員会所属.日本看護協会副会長だった方です.
人はエラーを起こしてしまう,大切なのはその事故が何故起きたのかを究明すること,と述べました.医師の説明不足の問題も強調していました.

◆ 民主党 村越祐民衆議院議員
37歳の若手議員.登壇すると,最初に,民主党への政権交代後事故調査への取り組みが進んでいないことを率直に謝罪しました.民主党政権の真価がが問われている,とまで述べました.また,他の課題で議員立法に取り組んでいる経験から,党内で議論をあげていくことの重要性を述べました.

◆ 民主党 三宅雪子衆議院議員
厚生労働委員会所属.示談で解決した経験があり,医療事故被害者の立場にあることを述べました.明言はしませんでしたが,ブログで書いていた母親が重症骨折をレントゲン撮影で見逃された事故をさすのか,と思いました.これから一緒に勉強していきたい,と述べました.

◆ みんなの党 川田龍平参議院議員
厚生労働委員会所属.東京HIV訴訟原告です.薬害被害者・患者の立場で,医療問題に取り組んでいる数少ない議員の1人です.厚生労働委員会に入れたことで,さらに事故調に取り組んでいきたい,と積極的な意欲を示しました.

◆ 感想
それぞれの議員の経験により,医療版事故調の内容と課題をよく知っている方とこれから勉強という方がいましたが,何れにしても,法制化の必要性は理解いただいているように思いました.

医療版事故調は,医療に責任をもって取り組む医師であれば,事故原因の究明と再発防止のため絶対に必要だと考えている筈です.
事故原因の究明と再発防止は患者の切なる願いでもあります.
大綱案まで出来ているのですから,是非,超党派で取り組み,立法化すべきと思います.

谷直樹
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by medical-law | 2011-07-28 08:17 | 医療事故・医療裁判