弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2011年 07月 30日 ( 3 )

医薬品等制度改正検討部会の坂田和江委員,「最終提言」を実現することが薬害防止への一番の近道

b0206085_185656.jpg◆ 最終提言を受けて薬事法改正

薬害肝炎検証再発防止委員会の最終提言を受け,医薬品等制度改正検討部会で,薬事法改正へ向けた議論がなされています.

「第三者監視・評価組織の創設」と「添付文書の法制化」が重要な柱です.

ところが,前回の医薬品等制度改正検討部会の模様をみると,学識経験者・専門家の発言には前提事実を誤認した的外れのものもあり,事務方が作成した資料にも疑問があります.

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◆ 坂田和江委員のインタビュー記事

キャリアブレインに坂田和江委員(薬害被害者)のインタビューが載っていました.
坂田和江委員は,次のとおり述べています.

行政や製薬企業などの利害関係者から独立し、自ら発議権を持つ第三者組織が、行政の内側からは気付くことができないようなことを問題提起することが理想です。」

「薬害肝炎事件でも、添付文書に製薬企業が虚偽の記載を行ったことなどが大きな問題になりました。物質と情報が一緒になって、初めて薬なんです。添付文書は重要な情報の一つであり、海外では承認審査の対象であることを法的に明確化しています」

「わたし自身、薬害に遭い、インターフェロンとリパビリンが効きにくい難治のC型肝炎患者ですので、新薬に頼るしかない状況ですから、早く薬が欲しいという思いはあります。でも、きちんとしたエビデンスのある薬が欲しい。安全性が抜け落ちたような薬なら、要りません。」


キャリアブレイン「薬事法改正、坂田委員に聞く- 「最終提言実現は薬害防止への一番の近道」」ご参照

さすが薬害被害者だけあって,薬害防止のために何をすればよいのか,説得力があります.

谷直樹
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by medical-law | 2011-07-30 18:49 | 医療

2人グータン

b0206085_16335461.jpg事務局Hです.

たまの贅沢に,お洒落なカフェバーに足を運びます.

お洒落なお店はデートで行くもの,というイメージがあるのは重々承知しておりますが,敢えてそういうお店に女友達と二人で行くのが好きです.

少し高価な美味しいお酒を少しずつ飲みながら,
仕事のこと,人間関係のこと,恋愛のこと,将来の夢・・・等々,女性同士ならではの視点で語り合うと,あっという間に終電の時間に.

真面目な話題やくだらない話題,男性相手だと話せないようなことも女性同士ですと本音で話すことができるので,とても楽しい数時間を過ごすことができます.

気心が知れていて,お互いの良いところを認め合える女友達との時間は,良いリフレッシュにもなりますし,明日への活力にもなるので,私にとっては貴重な時間です.

写真は,ロングアイランド・アイスティーです.

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by medical-law | 2011-07-30 16:35 | 休暇・休日

日本は2型糖尿病薬アクトスに大甘の対応(添付文書再改訂すら行わず)

b0206085_94455100.jpg2型糖尿病薬アクトス使用により,膀胱がんのリスクが約1.2倍となることが,2つの大規模試験で判明しました.
これについて,異を唱える国はありません.

ただ,この2割増しの膀胱がんリスクに対し,どのような措置をとるかが,各国で分かれます.

仏独は,患者の安全を重視し,アクトスの使用自体を認めません.

欧州医薬品庁(EMA)は,膀胱がん病歴のある患者,膀胱がんの患者,および未検査の肉眼的血尿のある者に対しては禁忌とし,同剤投与開始時点で膀胱がんのリスクファクターを評価することを求めています.医師は,3か月,6か月およびその後定期的に評価しなければなりません.高齢者には最低用量から投与することも求めています.

キャリアブレイン「アクトス、添付文書追加改訂必要ないと判断- PMDA」は,次のとおり報じています.

「医薬品医療機器総合機構(PMDA)は、糖尿病治療薬ピオグリタゾン製剤(武田薬品工業のアクトスなど)の膀胱がんリスクへの対応について「調査結果報告書」をまとめた。報告書には、7月21日付の欧州での措置を踏まえた国内添付文書の追加改訂の必要性はないとの判断を明記。その上で関係企業に対して、引き続き国内外のリスク情報を迅速に収集して情報提供することや、新たな安全対策や調査などの必要性について継続して検討することを求めた。厚生労働省が29日の薬事・食品衛生審議会(薬食審)医薬品等安全対策部会に報告、了承された。」
「PMDAでは、現時点でのエビデンスから「膀胱がんの患者」および「膀胱がんの既往のある患者」のいずれについても、添付文書の禁忌の項に設定し、使用厳禁とまでする必要はないとした。また、国内の医療現場では通常の医療行為として肉眼的血尿の精査がなされるため、添付文書上で特に注意喚起すべき事項ではないとの判断を示した。」


これは,仏独どころか,欧州医薬品庁より甘い対応です.
2割増しの膀胱がんリスクはわかっています.さらに情報を収集する必要はありません.

使用禁止にもせず,禁忌ともしない,という日本の対応は,患者の安全を軽視するものではないでしょうか.きわめて疑問です.

谷直樹
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by medical-law | 2011-07-30 01:38 | 医療