弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2011年 09月 15日 ( 3 )

神戸の佐野伊川谷病院,元看護師,ナースステーションから劇薬,向精神薬を盗んだ疑いで書類送検へ

b0206085_95648.jpg毎日新聞「 窃盗:勤務先病院で劇薬など盗む 元看護師、容疑で書類送検へ--神戸西署 /兵庫」(平成23年9月15日)は,次のとおり報じました.

「民事再生手続き中の総合病院「医療法人社団白眉会佐野伊川谷病院」(神戸市西区)で劇薬や向精神薬を含む注射液15本がなくなった事件で、神戸西署は、同病院に当時勤めていた同区に住む元看護師の女性(46)を窃盗容疑で近く書類送検する方針を固めた。

 同署によると、今年2月14~15日にかけて、同病院のナースステーションにあった引き出しから、劇薬の抗けいれん剤や向精神薬の注射液15本を盗んだ疑い。同14日夜、元看護師が向精神薬「セルシン」を盗んで注射していたところを同僚に発見されたため、ごまかすために他の種類の薬も盗んだという。「盗んだ薬は病院のトイレに捨てた」などと供述しているという。【渡辺暢】」

薬剤や現金が,内部の職員により盗まれるという事件はときどきありますが.元看護師が向精神薬「セルシン」を盗んで注射していたところを同僚に発見されごまかすため,という動機が不可解です.

谷直樹
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by medical-law | 2011-09-15 21:32 | 医療

藤本事件,50年後の再検証と再審請求を探る動き

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藤本事件(地名から菊池事件ともいいます)をご存じですか?
ハンセン病元患者の男性が無実を訴えながら1962年9月14日に死刑が執行されましたが,疑わしい証拠が多く冤罪であった可能性が高い事件です.そもそも,裁判としての手続き保障も実質的になく(完全否認事件なのに国選弁護人は証拠をすべて同意!),司法の名を借りたリンチにちかいものでした.
藤本事件関連年表はこちら

9月17日午後2時から,菊池恵楓園で,講演会があるそうです.

熊本日日新聞「「藤本事件」再審探る 菊池恵楓園「考える会」」(平成23年年9月15日)は,次のとおり報じています.

「ハンセン病元患者の男性が、無実を訴えながら死刑執行された「藤本事件」。ハンセン病患者への差別が生んだ冤[えん]罪事件との指摘もある同事件を、男性の50回忌を機に再検証し、再審請求を目指す活動が14日、合志市の国立ハンセン病療養所・菊池恵楓園で始まった。

 活動の中心は、菊池恵楓園の入所者や支援者でつくる「菊池恵楓園の将来を考える会」。同会は、全国ハンセン病療養所入所者協議会や市民団体に呼び掛けて、11月に実行委員会を結成。死刑執行から丸50年となる来年9月14日に向け、事件の学習会やシンポジウムを重ね、再審への道筋を探る考えだ。

 14日、菊池恵楓園で入所者自治会が主催して男性の50回忌を兼ねた「偲[しの]ぶ会」が開かれた。入所者や弁護士、市民ら約30人が、男性への思いや事実上非公開で行われた裁判への疑問を語り、「事件の解決なくしてハンセン病問題の解決はない」などと述べた。

 再審請求を目指してきた徳田靖之弁護士(67)=大分市=は、凶器と傷痕に矛盾がある点などを指摘。「疑わしい証拠が多いまま下された死刑判決をこのままにしては、日本の司法の在り方が問われる」と語った。

 17日午後2時からは菊池恵楓園で事件の記念講演会も計画。入所者自治会の志村康副会長と、ハンセン病国賠西日本訴訟弁護団の八尋光秀代表が講演する。無料。問い合わせは入所者自治会TEL096(248)5342。(楠本佳奈子)

 ◇藤本事件 1951年、県内の村の元職員方にダイナマイトが投げ込まれ、ハンセン病療養所への入所勧告を受けていた近くの男性が逮捕された。元職員が、男性をハンセン病患者として県に報告したことを恨んでの犯行とされた。男性は翌年、菊池恵楓園(合志市)にあった拘置所を逃走。3週間後、元職員の他殺体が見つかり、男性が殺人容疑などで逮捕された。裁判は菊池恵楓園内などの特別法廷で、事実上非公開で行われた。男性は無実を訴えたが、57年に死刑判決が確定。62年、3度目の再審請求が棄却された翌日に死刑が執行された。 」


谷直樹
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by medical-law | 2011-09-15 09:06 | 司法

日本医師会,東電に請求の簡易化などを申し入れる

b0206085_945114.jpg◆ 東京電力の逆襲

東京電力は,最近,開き直り,逆襲に転じている,と言われています.

「節電の夏が終わり、東京電力が“逆襲”に転じている。原発事故を人災と断じたメディアに「甚だ遺憾」と抗議し、衆議院に対しては、事故時の操作手順書の大半を黒く塗りつぶして提出。来年度以降の電気料金を値上げし、半減した社員の賞与を元の水準に戻すことを検討しているとの情報もある。その一方で、福島第1原発で命がけで働く作業員には食事の無料支給の打ち切りを決定。被災者には補償の請求に160ページもの説明書を押しつける・・・」

zakzak「東電ツラの皮厚すぎ~!国会、報道、原発作業員に噴飯対応」ご参照

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◆ 日医の定例記者会見

日医は,平成23年9月14日,「東京電力に対する福島第一原子力発電所等による原子力災害に関する申し入れ」を行いました.
病院・医師は,医療事件では請求を受ける側なのですが,このように被害者側に立つと煩雑な手続きを求められ,証拠,エビデンスを要求され,被害者側の請求のハードルが高くなっていることを痛感されたのではないか,と思いいます

資料は,日医のサイトにあります.

キャリアブレイン「東電の補償は「現実を理解していない」- 日医が請求の簡易化など申し入れ」 に今村聡理事の会見の動画等があります.

◆ 申入内容

申し入れ内容を一部要約紹介します.いずれも尤もです.

避難区域や計画的避難区域にある医療機関が,詳細なエビデンスを添えて請求することは,現実的に非常に困難.

財物も含め簡便な請求方式を基本にして,速やかで十分な補償を実施して頂きたい.

いつ収束するかも分からないのに,いったん補償を受け取った後は異議や追加を申し立てられないと読み取れる合意文書の修正を求める.

中間指針はあたかも「政府による避難指示」等の措置が原因行為であるかの如く記述されており,損害賠償の範囲を画するのに適切であるとは言い難い.

医療活動の基盤となる安全な地域コミュニティの早急な回復或いは創造.

日本医師会・福島県医師会・郡市医師会並びに各医療関係団体と十分協議を.

谷直樹
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by medical-law | 2011-09-15 02:36 | 脱原発