弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2011年 10月 27日 ( 3 )

東野圭吾さんの『夜明けの街で』

b0206085_1330788.jpg事務局Iです.
結婚後,夫の持ち帰る小説を読むことが多いです.
自分の好みとは違う本を読むのも,視野が広がって面白いです.

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東野圭吾さんの作品を読んだことがあまりなく,先日,『手紙』という本を初めて読んだのですが,ある雑誌編集者の方の話では,東野圭吾さんは,出版不況といわれる昨今,小説を発行して必ず売れる,とても貴重な作家さんの代表,だそうです.

夜明けの街で,は不倫をテーマにした小説なのですが,愛人の殺人容疑をからめて展開していきます.激しく展開していくストーリーとは裏腹に,一気に読ませてしまうのは,文体の平易さや言葉の用い方でしょうか.それとも展開のうまさでしょうか.私も主人も数時間で一気に読んでしまいました.
一方で,じわじわと心に浸透していくような,男性視点の不倫の心理描写が興味深かったです.

ただ,物語に登場する不倫男性達が,大恋愛の末に結婚したのに,結婚からわずか数年で,“キャバクラ嬢”や“派遣社員”を対象に,本気の浮気に走っていくのを読みながら,悲しいような呆れるような思いがしてしまいました.
最近友人たちも,だんだんと既婚者が多くなってきましたが,幸い,私の周辺では,まだ,不倫や離婚の話は聞きません.
運命の赤い糸なんてない,赤い糸を紡いでいくのは二人,という主人公の男友達の言葉に,新婚の私は,なんだか重みを感じてしまいました.

谷直樹法律事務所
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by medical-law | 2011-10-27 13:28 | 趣味

名古屋大学医学部附属病院,カンガルーケアで医療事故公表

b0206085_9362418.jpg名古屋大学医学部附属病院は,2011年10月26日,2009年8月にカンガルーケアで新生児が呼吸停止になる医療事故が起きた,と発表しました.同病院は,注意義務違反を認めて両親に謝罪した,とのことです.

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中日新聞「「カンガルーケア」で医療事故 名大病院で09年、新生児が呼吸停止」(2011年10月27日)は,次のとおり報じました.

「病院によると、母親は2009年8月に妊娠35週で破水し他院から搬送されてきた。翌日に新生児を出産。直後にカンガルーケアに移行し、助産師は母親の左胸付近に新生児をうつぶせで寝かせたという。

 その後、助産師は別の分娩(ぶんべん)の手伝いで不在となり、約20分後に戻ると新生児はぐったりして呼吸停止状態だった。小児科医が蘇生し心拍は回復したが、頭部磁気共鳴画像装置(MRI)で脳内出血などの異常が見つかった。40日後に退院。首の据わりが悪く、腕が硬直するなどの後遺症がみられた。2歳を過ぎた現在は回復傾向にあるという。脳機能などの発達は長期的観察が必要としている。

 病院は外部識者による調査委員会を設置。父親がカンガルーケアから13分後に撮影した写真などをもとに検証した結果、新生児の頭は母親の左肩にあり、首が曲がり顔が母親の首に押し付けられたような状態だった。調査委はこの姿勢が呼吸に悪影響を与えた可能性を指摘。推奨されている左胸より高い位置に新生児がいたことや、約20分間母子を観察していなかったことなどを問題視した。

 名大病院は03年にカンガルーケアを導入。実施マニュアルも作成しているが、新生児の位置や抱き方の記載が曖昧だった。

 病院は事故後、カンガルーケアを中止。松尾清一院長は「医療体制の不備で生じた事故であり、深くおわびする。マニュアルや手順などを全病院的に見直したい」と話した。

 事故にあった新生児の母親は26日、代理人を通じて「せめて顔が見える位置で抱かせてもらえれば事故は防げたはず。カンガルーケアの際には目を離してはならないことをよく知ってほしい」とコメントした。」


本件は,抱かせ方がよくありません.そもそも,生まれたばかりの児は不安定な状態ですから,母親に抱かっぱなしにして,観察を怠るのは危険です.
以前にも書きましたが,名古屋大学医学部附属病院はきちんと調査を行い公表しているので,報道されるのですが,他院より事故が多いわけではありません.

他の病院は,カンガルーケアを行っているのであれば,この報道を機会に,自院のマニュアルや手順,実施実態に問題がないか,できれば確認したほうがよいと思います.

谷直樹
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by medical-law | 2011-10-27 02:33 | 医療事故・医療裁判

禁煙補助剤チャンピックスの添付文書改訂(心血管イベントのリスク記載)と意識障害による自動車事故の公表

b0206085_9311173.jpg

◆ 心血管疾患のリスク

厚労省は,平成23年10月25日,ファイザー株式会社に,禁煙補助剤チャンピックスの心血管イベントの報告を添付文書に記載するよう指示しました.
以下の点が,記載されました.

「**海外で実施された心血管疾患を有する患者703例を対象とした本剤の有効性評価のためのランダム化二重盲検比較試験において、心血管イベントの発生割合は本剤投与群では7.1%(25/353)、プラセボ投与群では5.7%(20/350)[リスク差:1.4%、95%信頼区間-2.3%~5.0%]であったとの報告がある3)。また、安全性メタ解析において、心血管イベントの発生割合は本剤投与群では1.06%(52/4908)、プラセボ投与群では0.82%(27/3308)[Petoオッズ比1.72、95%信頼区間1.09~2.71]であったとの報告がある4)。 

3) **Rigotti,N.A.et al.:Circulation 121:221,2010 [L20100119012] 

4) **Singh,S.et al.:CMAJ 183(12):1359,2011 [L20110914019]」 


要するに,チャンピックスには心筋梗塞,狭心症などの心血管疾患を引き起こす危険,悪化させる危険がある,ということです.
添付文書の「注意」には,もう少しわかりやすく書いてほしいですね.

薬害オンブズパースン会議注目情報,「禁煙補助剤バレニクリン(チャンピックス)が心臓に害作用」」ご参照

米国FDA,禁煙薬の有効性と心臓病リスクを指摘」ご参照


◆ 意識障害による自動車事故のリスク
 
チャンピックスを服用後に意識障害に陥り自動車事故を起こす例が,現在まで12件報告されています.
厚生労働は,10月26日,ファイザー社に添付文書の改訂を指示した7月以降に,そのうちの半数6件の事故が起きていることを公表しました.

日経新聞「禁煙補助剤で意識障害、車事故7月以降6件」(平成23年10月27日)ご参照

これは,添付文書を改訂したものの,危険性がわかりにくい記載のためではないか,と思います.

谷直樹
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by medical-law | 2011-10-27 01:14 | タバコ