弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2011年 12月 16日 ( 1 )

鹿児島地裁平成23年12月14日判決,転落死で病院側に安全配慮上の義務違反認める

b0206085_16175978.jpg毎日新聞「鹿児島・転落死:病院側に2500万円支払いを命じる /鹿児島」(2011年12月15日)は,次のとおり報じています.

「鹿児島市内の脳神経外科病院で08年、調理助手の女性が食材搬送用リフトの隙間(すきま)から転落、死亡した事故で、安全対策を怠ったとして女性の遺族が病院を経営する医療法人に対し計約6300万円の損害賠償を求めていた訴訟の判決が14日、鹿児島地裁であった。藤田光代裁判官は病院側に計約2500万円の支払いを命じた。

 判決によると、女性(当時64歳)は08年3月、病院の5階で、食材搬送用リフトから落ちたパック入り豆腐を取ろうとして、リフトの隙間から誤って約15メートル下に転落し死亡した。

 藤田裁判官は「リフトの奥には人が転落する危険のある隙間があり、病院側は身を乗り出さないことなどを周知徹底させる安全配慮上の義務を怠った」と述べた。」


病院内のリフトの隙間からの転落事故で安全配慮義務違反が認められた裁判例ですが,病院以外でも当てはまると思います,

病院の階段の手摺りの隙間から身を乗り出した1歳11月の子どもが転落した事故で,病院設置者の階段及び手摺りの設置及び管理の瑕疵を認めた裁判例もあります(長野地裁諏訪支部昭和50年6月25日判決(判例時報329号180頁)).
病院内での転落事故は,病院として通常備えるべき安全性を備えているか,事故防止のための十分な措置がとられているか,が問題になります.
危険性を感じるところは,早めに対処改善したほうがよいでしょう.

谷直樹
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by medical-law | 2011-12-16 01:23 | 医療事故・医療裁判