弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2012年 03月 13日 ( 4 )

長崎大学病院,ガーゼの体内残留医療事故を機に,再発防止策,各種マニュアルや手順等を再確認

b0206085_21265195.jpg長崎大学病院は,平成24年2月27日,そのサイトに,循環器内科のガーゼの体内残留医療事故について,以下のとおり掲載しました.

「【医療事故の内容】
平成23年8月,本院は内臓疾患のため入院していた長崎市在住の男性に対し,開腹手術を行いました。その後,心臓に不整脈が見られ,通常の生活が心配されることから,平成23年9月,左前胸部皮下にペースメーカーの埋め込み術を実施しました。
埋め込みから2か月間,数回にわたり傷口から出血及び分泌物が出てきたことから感染症予防の処置のため,いったんペースメーカーを摘出しました。その際,ペースメーカーを埋め込む時に止血用として使用したガーゼ1枚がペースメーカーの背下から発見されました。

【異物発見の経緯】
平成23年11月、本院において、ペースメーカーを摘出した際にガーゼ1枚がペースメーカーの背下から発見されました。
本院での診療記録を調査したところ、平成23年9月に本院でペースメーカーの埋め込み術を実施した際に使用したガーゼであることが分かりました。発見されたガーゼはX線に写らないものであり,ペースメーカー部分を撮影した単純X線検査では確認できませんでした。

【患者さんへの対応】
これらの事実につきまして,患者さん及びご家族にすべてを説明し,謝罪しました。
患者さんは一旦平成23年11月に退院され,その後,再入院して2度目の開腹手術を行い,退院されました。ペースメーカーの再挿入は症状経過を見ながら行うことにしています。

【再発防止について】
本院ではペースメーカーの挿入は,血管造影室で実施することがほとんどです。その際に,ガーゼを体内へ挿入する明確な手順が確立されていませんでした。
現在はガーゼを体内に入れて使用する場合には必ずガーゼの一部を見える状態で入れること,X線に写るガーゼを使用しX線検査で確認すること,ガーゼが残っていないかダブルチェックする項目を処置記録に作成することなどで,再発防止に努めています。
本院としましては,今回の医療事故を重大に受け止め,各種マニュアルや手順等の再確認を喚起するとともに,医療安全管理体制の一層の強化を図っていく所存であります。」


2012年でも,ガーゼの体内残留医療事故はおきています.
事故には,原因があります。
原因を調べ,再発を防止することが必要です.

長崎大学病院は,
1)必ずガーゼの一部を見える状態で入れること
2)X線に写るガーゼを使用しX線検査で確認すること
3)ガーゼが残っていないかダブルチェックする項目を処置記録に作成すること
という再発防止策をとりました.
さらに,各種マニュアルや手順等の再確認を喚起することになりました.

このような再発防止策により,医療安全が高められることを期待いたします.

谷直樹
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by medical-law | 2012-03-13 17:37 | 医療事故・医療裁判

産休明け

臨月1ヵ月,産後2ヵ月半お休みをいただいて,産休明けに,事務所に復帰しました.
ずいぶん依頼者も増え,事件もすすんでいて,仕事のペースに追い付くことで必死ですが,無事に復帰できて嬉しいです.

幸い妊娠経過も順調で,出産当日から完全母乳ですくすく育ち,安心して仕事に戻れました.
が,復帰早々,子供がRSウイルスに罹患し,仕事と入院の付添で,てんやわんやでした.
RSウイルスは,2歳までに100パーセントの子供が罹患すると言われる,どこにでもあるウイルスですが,6ヵ月未満の子供が罹患すると重症化しやすいとのことで,予防的に入院管理しました.苦しそうに咳き込む子供をみると,この子を守ってあげられるのは自分しかいない,と改めて自覚しました.

初めての育児で慣れないことばかりですが,健康管理に気を付けながら,子育てを楽しんで,仕事と両立していきたいと思います.

谷直樹
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by medical-law | 2012-03-13 14:11 | 日常

日弁連会長選挙,再投票は3月14日

b0206085_13231614.jpg平成24年度同25年度日本弁護士連合会会長選挙の再投票は明日3月14日です.
私の見通しは,「日弁連の会長選挙,再投票へ」に書いたとおりです.
会長選挙の投票率は62.28%と決して高くありませんでしたが(投票開票結果,とくに第一東京弁護士会と横浜弁護士会の投票率は50%を切っています.)重要な選挙ですので,再投票ではより高い投票率を期待いたします.

【追記】
投票結果は「日弁連会長選挙,再投票の結果,再選挙へ」ご参照

谷直樹
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by medical-law | 2012-03-13 13:17 | 弁護士会

日弁連,「生活保護における老齢加算廃止に関する最高裁判決に関する会長談話」

b0206085_147203.jpg
日弁連は,2012年3月8日,最高裁第三小法廷平成24年2月28日判決を批判する会長談話を発表しました.

生活保護における老齢加算廃止に関する最高裁判決に関する会長談話」は,次のとおり述べています.

「本判決は、第一に、生活保護基準以下の生活を強いられている国民(とりわけ高齢者)が存在する事実に対して、この貧困を解決するのではなく、この貧困状態に合わせて生活保護基準を切り下げ、格差と貧困を拡大する政府の不当な政策を是認したものであり、第二に、老齢加算が果たしてきた重要な役割を何ら理解することなく、老齢加算が廃止されることで高齢保護受給者の生存権を侵害している実態から目を背け、行政の違憲・違法な措置を追認した不当なものである。

人権の最後の砦となるべき最高裁判所が、このような判決を下すことは、その職責を放棄したものといわざるを得ず、深い悲しみと憤りを禁じ得ない。

当連合会は、2006年の第49回人権擁護大会において、貧困の連鎖を断ち切り、全ての人の尊厳に値する生存を実現するために生活保護の切下げを止めることを求め、また、2008年11月18日付け「生活保護法改正要綱案」では、法改正に当たり民主的コントロールを受けないまま削減・廃止されてきた老齢加算及び母子加算を削減・廃止前の内容で復活させるべきであることを提言した。

当連合会は、厚生労働大臣においては、本判決に拘泥することなく、いまだ置き去りになっている高齢者の貧困対策の見地から、2009年12月に復活された母子加算と同様に老齢加算を速やかに復活させることを求める。」


谷直樹
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by medical-law | 2012-03-13 00:04 | 弁護士会