弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2012年 04月 12日 ( 2 )

日本医学会,「新型インフルエンザ等対策特別措置法案に慎重な審議を求めます」

b0206085_2291060.jpg

時事通信「新型インフル法案、慎重審議を=日本医学会」(2012年4月11日)は,次のとおり報じました.

 「新型インフルエンザの発生時に集会中止命令などの私権制限を可能にする法案について、日本医学会は11日、国民的な議論を踏まえ、慎重な審議を行うよう求める声明を発表した。
 高久史麿会長は「人権上の問題が起きることが懸念されており、慎重に審議してほしい」と話した。政府は4月中の成立を目指している。」


日本医学会の声明「新型インフルエンザ等対策特別措置法案に慎重な審議を求めます」は,次のとおり述べています.

「2009年のパンデミックインフルエンザは、比較的病原性の低いウイルスだったという幸運もありましたが、治療法の進歩や我が国の医療制度、医療現場の卓越性も大きな役割を果たしました。法制度の整備の前提として、広く国民的な議論が必要だと考えます。

 本法案に対しては、日本弁護士連合会長が懸念を表明されております。広く国民の議論を踏まえた上で慎重な審議、熟議を尽くして頂きますようお願い申し上げます。」


治療法の進歩や我が国の医療制度,医療現場の卓越性を考えると,政府=推進派が述べる新型インフルエンザの危険性は,誇大誇張されたものといわざるをえません.

医師はインフル特措法案推進派と思われがちですが,実際は,一部の医師が推進しているだけなのです.

谷直樹
ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2012-04-12 21:56 | 医療

鹿児島地裁平成24年4月11日判決,腰部脊柱管狭窄症の除圧手術で硬膜損傷の事案で鹿大病院に賠償責任認める

b0206085_2411299.jpg

KYT鹿児島読売テレビ「鹿大に約1260万円の支払い命令」は,鹿児島地裁が,平成24年4月11日,鹿児島大学病院に,約1260万円の支払いを命じる判決を下したことを伝えています.

◆ 事案

腰痛患者(女性)が,2004年9月,鹿児島大学病院で脊柱管狭窄症と診断され,神経の圧迫を取り除く手術を受けたところ,硬膜と呼ばれる脊髄などを覆う膜を傷付けられ左足のしびれや膀胱の機能障害などの後遺症が残りました.

◆ 判決

鹿児島地裁は,「執刀した医師の過失によって女性が後遺症を負った」と認定しました.
鹿児島大学側の「避けることができない合併症だった」とする主張を退け,大学側に慰謝料など約1260万円の支払いを命じました.

◆ 合併症について

山形市立病院済生館,腰部脊柱管狭窄症のための除圧手術で肛門周辺に知覚障害を残す医療過誤事案,示談」でも書きましたが,「避けることができない合併症であったケース」「避けることができる合併症であったケース」があります.合併症イコールやむをえないもの,ではありません.

谷直樹
ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2012-04-12 02:26 | 医療事故・医療裁判