弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2012年 04月 30日 ( 2 )

とくに乳幼児注意,ピボキシル基を有する抗菌薬で,重篤な低カルニチン血症に伴う低血糖症,痙攣,脳症等

医薬品医療機器総合機構(PMDA)は,2012年4月25日,医薬品適正使用のお願いで,次のとおり注意喚起を促しました.

「ピボキシル基を有する抗菌薬は中耳炎などの感染症の治療に汎用されていますが、小児等に投与した際に、重篤な低カルニチン血症に伴って低血糖症、痙攣、脳症等を起こし、後遺症に至る症例も報告されています。」

「ピボキシル基を有する抗菌薬」は,フロモックス,メイクト,トミロン,オラペネム,メリシンなど,一般的によく使われている薬剤です
1歳児が38例中20例を占めていたとのことです.

「● 小児(特に乳幼児)への投与においては、血中カルニチンの低下に伴う低血糖症状(意識レベル低下、痙攣等)に注意してください。
● 長期投与に限らず、投与開始翌日に低カルニチン血症に伴う低血糖を起こした報告もあります。
● 妊婦の服用により出生児に低カルニチン血症が認められた報告もあります。」


PMDAからの医薬品適正使用のお願い」ご参照

谷直樹
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by medical-law | 2012-04-30 03:50 | 医療

ワーファリン,インスリン,抗血小板剤,経口血糖降下剤の過量投与による高齢者の緊急入院

薬害オンブズパースン会議は,薬の副作用が原因の高齢者入院は,ワーファリン,インスリン,抗血小板剤,経口血糖降下剤の過量投与という米国の報告を紹介しています.

薬害オンブズパースン会議「副作用が原因の高齢者入院は、その3分の2は過量投与が原因であり、原因薬の67%を抗凝固剤と糖尿病治療剤等4種類の繁用薬が占めていた」ご参照


Daniel S et.al;Emergency Hospitalizations for Adverse Drug Events in Older Americans.N Eng J Med.365,2002-2012(2011)の内容は,以下のとおりです.

米国では,65歳以上の高齢者の救急入院の1.5%が薬の副作用によるものです.
その約半数は80歳以上の高齢者でした.

約3分の2は,故意でない薬の過量服用が原因でした.
原因となった薬剤は,ワーファリン(33.3%),インスリン(13.9%),抗血小板剤(13.3%),経口血糖降下剤(10.7%)でした.
なお,高齢者に不適切とされる薬による入院は6.6%であり,その半数以上はジゴキシンによるものでした.


ワーファリン,インスリン,抗血小板剤,経口血糖降下剤は,よく使われている薬ですが,高齢者では,モニターを行い,その量をコントロールすることが緊急入院を減らすらめに重要なことが示されました.

谷直樹
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by medical-law | 2012-04-30 00:42 | 医療