弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2012年 06月 22日 ( 3 )

周産期委員会,「一過性徐脈deceleration」変更の提案

日本産科婦人科学会誌(日産婦誌)64巻6 号によれば,2003年8 月号日本産科婦人科学会誌に掲載した,「胎児心拍数図の用語及び定義」の「Ⅲ.胎児心拍数図波形の定義,D.胎児心拍数一過性変動,(2)一過性徐脈」の箇所を変更することを,周産期委員会案として提出する,とのことです.

「(2)一過性徐脈deceleration
一過性徐脈の波形は,心拍数の減少が急速であるか,緩やかであるかにより,肉眼的に区別することを基本とする.心拍数の開始から最少点に至るまでに要する時間を参考とし,両者の境界を30秒とする.

(ⅰ)早発一過性徐脈early deceleration
早発一過性徐脈は,子宮収縮に伴って,心拍数が緩やかに減少し,子宮収縮の消退に伴い元に戻る心拍数低下で,その一過性徐脈の最下点と対応する子宮収縮の最強点の時期が一致しているものをいう.その心拍数の減少は,その直前と最下点の心拍数から,算出される.

(ⅱ)遅発一過性徐脈late deceleration
遅発一過性徐脈は,子宮収縮に伴って,心拍数が緩やかに減少し,子宮収縮の消退に伴い元に戻る心拍数低下で,子宮収縮の最強点に遅れてその一過性徐脈の最下点を示すものをいう.その心拍数の減少は,その直前と最下点の心拍数から,算出される.
(注)ほとんどの症例では,一過性徐脈の下降開始・最下点・回復が,おのおの子宮収縮の開始・最強点・終了より遅れて出現する.

(ⅲ)変動一過性徐脈variable deceleration
変動一過性徐脈は,15bpm 以上の心拍数減少が急速に起こり,その開始から元に戻るまで15秒以上2 分未満を要するものをいう.子宮収縮に伴って発生する場合は,その発現は一定の形を取らず,下降度,持続時間は子宮収縮ごとに変動する.
(注)子宮収縮が不明の場合は,早発一過性徐脈,遅発一過性徐脈,変動一過性徐脈の区別はつけない.

(ⅳ)遷延一過性徐脈prolonged deceleration
遷延一過性徐脈とは心拍数の減少が15bpm 以上で,開始から元に戻るまでの時間が2 分以上10分未満の徐脈をいう.10分以上の一過性徐脈の持続は基線の変化と見なす.」


30秒ルールが,「心拍数の減少が急速であるか,緩やかであるかにより,肉眼的に区別することを基本とする」に改めるよう提案されています.今後どのようになるか,注目です.

谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2012-06-22 22:30 | 医療

らい予防法による被害者の名誉回復及び追悼の日

平成21年度から,ハンセン病療養所入所者等に対する補償金の支給等に関する法律の施行日である2001年6月22日に施行されました.

平成21年から,6月22日が,「らい予防法による被害者の名誉回復及び追悼の日」と定めらました,
厚生労働省正面玄関前で11時から開かれた式典で,小宮山洋子厚労相は「今なお、多く残されている問題の解決に全力を挙げて取り組む」と式辞を述べました.

報道が少ないように思います.

谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2012-06-22 19:28 | 医療

日弁連,改めて障がいのある当事者の権利を保障する総合的な福祉法の実現を求める会長声明

国は,2010年1月7日,障害者自立支援法違憲訴訟原告団・弁護団と基本合意文書を締結し,障害者の権利に関する条約の批准も視野に入れ、障害者自立支援法を2013年8月までに廃止し,新たな総合的な福祉法制を実施する,と約束し,和解が成立しました。

日弁連も,「障害者自立支援法を確実に廃止し,障がいのある当事者の意思を最大限尊重し,その権利を保障する総合的な福祉法の制定を求める決議」を行ってきました。

ところが,国は,約束を反故にし,障害者自立支援法の一部を手直しし,名称を変えただけの 「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)」が成立しました。

そこで,日本弁護士連合会(日弁連)は,2012年6月20日,「障害者総合支援法」成立に際して、改めて障がいのある当事者の権利を保障する総合的な福祉法の実現を求める会長声明を発表しました。

「総合支援法の内容は、障害者自立支援法の一部改正に留まり、障がいのある人の基本的人権を具体的に保障する規定が設けられていない。障がいの範囲についても、障害者の権利に関する条約が求めている「障がいが個人の属性のみではなく社会的障壁によって生じる」とする社会モデルの考え方が採用されず、そのために新たな制度の谷間を生む内容となっている。また、自己決定権に基づき個々のニーズに即して福祉サービスを利用できる制度にもなっていない。かかる総合支援法は、当連合会が従来提言してきた内容とは相容れないものである。

また、本法律は、附則に、施行後3年を目途として、常時介護を要する者に対する支援等の障害福祉サービスの在り方や支給決定の在り方等について検討を加え、所要の措置を講ずる旨の見直し規定を設けているが、本見直しに際しては、当事者参画のもとで、附則に例示された項目に限定されることなく、障がい者制度改革推進会議が取りまとめた骨格提言の内容が実現されるべきであり、障がいのある人の基本的人権を真に保障する福祉法制の実現に向けた検討が行なわれるべきである。

当連合会は、3年後見直しの際には、人権擁護大会決議に基づく内容が実現され、何人も障がいの有無により分け隔てられることなく地域で暮らせる権利が保障される福祉法制が実現されることを強く求める。」


谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2012-06-22 11:46 | 弁護士会