弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2012年 07月 21日 ( 3 )

兵庫県立淡路病院,看護師が誤ってペニシリン系の薬剤を点滴投与しアナフィラキシーショック(報道)

毎日新聞「医療事故:患者に薬を誤投与 一時意識レベル低下−−県淡路病院 /兵庫」(2012年7月13日)は,次のとおり報じています.

「県は12日、県立淡路病院(洲本市下加茂1)に入院していた洲本市内の女性(80)に、誤って別の入院患者の薬剤を投与した医療事故があったと発表した。

 県病院局によると、今年5月8日、胃炎で入院していた女性に対し、女性看護師が患者の名前を確認しないまま、別の患者に投与する予定だったペニシリン系の薬剤を点滴投与した。

 約5分後、患者が手のしびれなどの不調を訴えたため、誤投与が発覚。すぐに投与を中止したが、患者はアレルギーによる重篤なショック症状「アナフィラキシーショック」を引き起こし、血圧が下がり意識レベルも低下した。

 病院側は患者にアドレナリンを投与し、酸素吸入などの処置をした結果、翌日に回復したという。

 看護師は勤続27年のベテランだったが、事前に患者本人に名前を名乗ってもらうなどの確認を怠っていたという。病院側は患者に説明、謝罪した。【桜井由紀治】」


本件は,約5分後に発見し,アナフィラキシーショックに的確な対応をとったため,翌日には回復した事案ですが,患者確認は常に必要です.

谷直樹

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by medical-law | 2012-07-21 15:58 | 医療事故・医療裁判

高知医療センター,アトロピンとアドレナリンの誤投薬ほか(報道)

毎日新聞「医療過誤:誤投薬でICU搬送 高知医療センター、手術の女性に」(2012年07月15日)は,次のとおり報じています.

「今年6月、高知市の高知医療センターで耳鼻科手術を受けた県内在住の60代女性に、同センターが投薬を誤り、集中治療室(ICU)に搬送していたことが13日、発覚した。同日、同センターで開かれた県・高知市病院企業団議会で報告された。女性の命に別条はなく、来月にも本来受けるはずだった手術を受ける予定という。

 同センターによると女性は6月11日、中耳の部分の空洞とその機能を修復する手術(鼓室形成術)のため入院。同12日に手術が行われる予定だった。しかし麻酔導入後、女性の脈拍数と血圧が低下したため、それを防ぐアトロピンを投与しようとしたところ誤ってより効果の強いアドレナリンを投与。女性の脈拍数が異常に多い状態となったためICUに運び、女性は手術を受けることなく同15日に退院したという。

 同センターは女性に謝罪。麻酔セットにアトロピンとアドレナリンが並んで置かれていたことが、誤投薬の原因としている。」

◇点滴漏れで腕の壊死も
 また昨年10月、胆のう結石の摘出手術を受けた女性(40)が集中治療室で右腕に鎮静剤の点滴を受けていた際、点滴の針がずれたことで点滴が漏れ、女性の腕の一部が壊死(えし)していたこともこの日までに分かった。【倉沢仁志】]


麻酔セットに,硫酸アトロピンと劇薬のアドレナリンが紛らわしい状態で置いてあったことは,やはり問題でしょう.

高知新聞「高知医療センター,点滴漏れ腕一部壊死 」 (2012年07月13日)は,次のとおり報じています.
 
「昨年10月、高知医療センター(高知市池)で治療を受けていた高岡郡内の女性(40)が点滴漏れによるとみられる医療事故で、右腕の一部が壊死(えし)していたことが12日までに分かった。同センターは「漏れた点滴と血管から漏れたと思われる血液が皮下にたまり、血流障害を起こしたと考えられる」としているが、「医療体制に問題はなかった」と過失性は否定。患者側は「看護師の配置が手厚い集中治療室で、なぜ点滴漏れにすぐ気付かなかったのか」と病院側の対応に疑問を投げ掛けている。」

日刊スポーツ「点滴漏れで女性の腕壊死 病院は過失否定」(2012年7月13日)は,次のとおり報じています.

「医療センターの周藤健史統括調整監は「今回のケースで壊死を予見するのは不可能。定期的に患者の様子を見ていた。医療体制に問題はなかった」とし、過失を否定している。

 医療センターによると、女性は昨年10月12日、胆のう結石の摘出手術後、右腕に鎮静剤の点滴を受けたところ、右腕の一部が赤茶色に変色し壊死した。漏れた点滴と血が皮下にたまったのが原因とみられる。

 女性はその後、皮膚の移植手術を受けたが、腕がしびれる後遺症があり、通院を続けているとしている。(共同)」


壊死するまで点滴漏れの発見が遅れたのは,注意義務違反ではないでしょうか。

谷直樹

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by medical-law | 2012-07-21 12:59 | 医療事故・医療裁判

銀座眼科事件和解成立(報道)

毎日新聞「レーシック手術:「銀座眼科」元院長らと患者で和解成立」(2012年7月20日)は,次のとおり報じています.

「東京都中央区の「銀座眼科」(閉鎖)でレーシック手術を受けた男女54人が、溝口朝雄元院長(50)=業務上過失傷害罪で禁錮2年が確定=と保険会社2社に総額計約4億3000万円の損害賠償を求めた訴訟は20日、東京地裁で和解が成立した。原告側弁護団によると、訴訟外で交渉していた6人を含む60人に対し、元院長が契約していた医師賠償責任保険から計約2億6000万円(1人当たり57万〜2193万円)を支払うなどの内容。

 60人は1都8県の21〜69歳の男女で08年9月〜09年1月、銀座眼科2件でレーシック手術を受け、角膜炎や角膜潰瘍を発症。「元院長が手術器具の消毒や滅菌をしなかったことが原因」などと訴えていた。現在も、39人が視界が悪くなるなどの後遺症があるという。」


テレビニュースには,原告ら代理人弁護士末吉宣子氏と,同梶浦明裕氏の姿が両サイドに映っていました.

2008年~2009年の事件ですので,和解成立まで年月がかかったのは,保険会社側の抵抗のためでしょうか.

谷直樹

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by medical-law | 2012-07-21 09:01 | 医療事故・医療裁判