弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2012年 08月 21日 ( 2 )

労働安全衛生法改正,民主党・自民党の受動喫煙防止対策後退に公明党反対

公明新聞「職場や飲食店等での義務化進めよ .受動喫煙防止」(2012年8月15日)は,次のとおり述べています.

「たばこが健康に有害な影響を及ぼすことは広く社会に知られている。

厚生労働省によると、喫煙によって年間約13万人が死亡し、受動喫煙で約6800人が亡くなっている。日本人のがん死亡原因のトップは喫煙であり、なお一層の禁煙、受動喫煙防止の強化が必要だ。

特に、たばこを吸わない人が自分の意思に関係なく、喫煙者の煙を吸わされるようなことがあってはならない。

受動喫煙の防止は2003年施行の健康増進法で定められている。飲食店や病院、デパートなど、多くの人が利用する店舗や施設に対して、「努力義務」を課したものだ。

この法律の施行によって、多くの施設で禁煙、分煙が進んだことは評価できる。この受動喫煙対策をもう一歩進めるため、改正労働安全衛生法案が昨年12月、国会に提出された。法案提出後、継続審議となっていたが、今月3日に衆院厚労委員会で審議入りした。職場での「全面禁煙」や「空間分煙」、飲食店などに「換気の基準を守るための措置」を義務付けた内容だ。

職場の全面禁煙や飲食店などでの分煙の義務化は必要である。

今年6月に閣議決定された「がん対策推進基本計画」でも、職場での受動喫煙防止に対する取り組みの遅れを指摘している。

例えば、「全面禁煙」か「喫煙室以外を禁煙」のいずれかの措置を講じている事業所はいまだに64%にとどまっている。また、家庭で日常的に受動喫煙している人の割合は10.7%、飲食店では50.1%にも上っており、迅速に禁煙、分煙を進めなければならない。

にもかかわらず、受動喫煙防止対策を遅らせる動きがあることは誠に残念だ。

民主と自民両党が同改正案について、職場の全面禁煙や飲食店などの分煙義務化を見送り、努力義務にとどめる修正案をまとめ、法案の趣旨を大幅に後退させようとしている点だ。

この修正案に公明党は反対である。そこで独自に修正案をまとめた。職場の全面禁煙や空間分煙義務化に取り組む事業者には、新たに喫煙室の設置費用の助成や専門家によるアドバイス、資料の提供などを行えるようにするほか、飲食店などの分煙強化の取り組みにも、換気設備の設置費用を助成するなど、禁煙、分煙をさらに後押しする修正案を国会に提出する方針だ。

公明党は、国民の健康被害をなくすことを第一に考えたい。」


非喫煙者が,意思に反して,健康に有害なタバコの煙を吸わされる現状をそのままにしてはおけません.アンケート調査当から明らかなとおり,多くの国民は受動喫煙規制を推進する側で,労働安全衛生法改正の政府案に賛成です.
民主党と自民党がタバコ会社の利益のために後退させる修正を行うのは,おかしなことです.公明党が民主党と自民党同調していないので,受動喫煙防止に一縷の望みがあります.
民主党,自民党も,受動喫煙容認派の議員だけではないでしょう.
タバコ会社の利益と国民の健康のどちらが大事か,受動喫煙規制を後退させてよいのか,国会審議の中で,誤らずに判断していただきたい,と思います.

谷直樹

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by medical-law | 2012-08-21 08:31 | タバコ

奈良県が大和郡山市,天理市,桜井市,生駒市,斑鳩町,王寺町,河合町に庁舎内全面禁煙実施を求める

奈良県内39市町村のうち大和郡山市,天理市,桜井市,生駒市,斑鳩町,王寺町,河合町は,敷地名内禁煙どころか,庁舎内禁煙すら実施されていないことがわかりました.

読売新聞「舎禁煙7市町未実施…奈良県、来年度中の導入求める」(2012年8月20日)は,次のとおりじています.

「県の調査結果によると、建物内禁煙は今年4月現在、31市町村が行っており、5月からは野迫川村も実施。実施率は82・1%に上り、2010年12月(69・2%、27市町村)から増えた。

 未実施の自治体は大和郡山、天理、桜井、生駒各市と斑鳩、王寺、河合各町。その理由として「来庁者や職員の要望」「建物外の喫煙場所の確保が難しい」などを挙げた。ある自治体の担当者は「禁煙を推進したいが、年齢層が高い喫煙者の意見が反映しやすいため」と明かす。

 03年施行の健康増進法は、多くの人が利用する施設に受動喫煙防止対策の努力義務を定めている。厚労省は10年2月の健康局長通知で、「全面禁煙は極めて有効で、少なくとも官公庁や医療施設は全面禁煙が望ましい」としている。

 高橋裕子・奈良女子大教授(内科・予防医学)は「行政が率先して対策に取り組むべきで情けない結果。役場は妊婦や子供も訪れるのに、住民の健康を守る視点が欠落している。敷地内の全面禁煙は難しくても建物内はすぐにでも取り組めるので、1日も早い実現を望む」と話している。」」


世の中の流れは敷地内禁煙なのに,庁舎内禁煙すらできていないとは困ったものです.努力義務では限界があるようです.

谷直樹

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by medical-law | 2012-08-21 03:27 | タバコ