弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2012年 08月 25日 ( 1 )

薬害根絶デーの報道など

昨日(8月24日)は,薬害根絶デーでした.
全国薬害被害者団体連絡協議会のサイトに,「文部科学省への要望書(2012)」と「厚生労働省への要望書(2012)」が掲載されています.

「厚生労働省への要望書」は以下のとおりです.

1、薬害イレッサの全面解決について
薬害イレッサ訴訟に関しては東京と大阪の高等裁判所によって極めて不当な判決が出されたと認識しています。国は、すみやかに全面解決に向けた取り組みを開始してください。
また、いわゆる「下書き問題」に関しては、二度とこのようなことのないように、徹底検証の上で再発防止に努めてください。

2、薬事法改正を含む再発防止策等の早期実現について
「薬害肝炎の検証及び再発防止のための医薬品行政のあり方検討会」の提言を受け、「厚生科学審議会医薬品等制度改正特別部会」において薬事法改正に向けてのとりまとめが示されました。これらの経緯を踏まえ、特に以下の施策を速やかに実現してください。
・薬事行政の第三者による監視組織の設置法を厚生労働省として国会に提出してください。
・あらためて添付文書を承認事項とする法改正を検討し、添付文書に関する国の責任を明確化してください。
・薬害研究資料館の設置については速やかに具体的準備に着手してください。

3、一般用医薬品の販売方法について
一般用医薬品の販売方法に関しては、改正薬事法の趣旨を踏まえ、リスク分類に応じた
専門家の介在を徹底してください。また、経過措置によって継続されている配置販売薬に
ついては経過措置を見直して、確実に専門家が配置に関与できる体制整備をおこなってく
ださい。

4、医師・薬剤師国家試験における薬害に関する出題について
薬学・医学教育のモデル・コアカリキュラムにも薬害が盛り込まれ、薬害教育の重要性に対する認識が深まっています。つきましては、医師・薬剤師国家試験における薬害に関する出題を強化充実してください。また、最近の出題における薬害関連問題を教えてください。

5、陣痛促進剤のリスク情報の周知徹底について
陣痛促進剤(子宮収縮剤)の副作用による産科医療事故が後を絶ちません。再三要望しているとおり、母子健康手帳や母親教室のテキストに陣痛促進剤のリスク説明の記載を早急に実現してください。また、PMDAのホームページに出産時によく使用される医薬品の添付文書へのリンクをまとめたページを作成し、そのアドレスを母子健康手帳に記載して下さい。また、学会等のガイドラインにおいて陣痛促進剤の適正使用の記載が十分なされるよう働きかけてください。

6、医薬品副作用被害救済制度の充実について
抗がん剤等による健康被害の救済に関する検討会が抗がん剤副作用の救済制度の導入を見送ったことは大変遺憾なことだと認識しています。検討会は、「政府は引き続き実現可能性について検討を続けるべき」としており、制度導入を検討するための基礎データの収集・分析に着手してください。また、胎児救済についての検討を開始してください。」


日本経済新聞「がん剤副作用の救済制度創設を 被害者団体が再検討要望」(2012年8月24日)は,次のとおり報じています.

「「薬害根絶デー」の24日、全国薬害被害者団体連絡協議会(花井十伍代表世話人)が厚生労働省を訪れ、同省の検討会が7月に導入見送りを決めた抗がん剤の副作用被害を巡る救済制度創設について再検討などを求める要望書を、小宮山洋子厚労相に提出した。

 薬害の再発防止をうたった「誓いの碑」の前で受け取った小宮山厚労相は「医薬品の安全性の確保を推進していかなければいけないという思いを強くした」と述べた。

 このほか要望書では、医薬品行政を監視する第三者組織の設置法案を厚労省が国会に提出することや、陣痛促進剤の副作用による医療事故を防ぐようリスクの周知徹底なども求めた。

 誓いの碑は薬害HIV訴訟の和解に基づき、1999年8月24日に建立された。薬被連はこの日を「薬害根絶デー」と定めている。」


朝日新聞「薬害防止へ行政監視の第三者機関など要求 被害者団体協」(2012年8月24日)は,次のとおり報じています.

「HIVやサリドマイドなどの薬害被害者でつくる11団体からなる「全国薬害被害者団体連絡協議会」は24日、薬害根絶のための要望書を小宮山洋子厚生労働相に手渡した。薬事行政を監視する第三者機関を設置する法案提出など、6項目の実現を求めた。

 2000年から毎年、薬害根絶デーのこの日に要望している。第三者機関の設置法案は、民主党が議員立法での提出を目指しているが、今国会への提出の見通しは立っていない。花井十伍代表世話人は記者会見で、「小宮山大臣は法案提出に対する考え方を被害者に説明する必要がある」と話した。」


新潟日報「全員救済求め署名活動 新潟・肝炎患者ら」(2012年8月24日)は,次のとおり報じています.

「「薬害根絶デー」の24日、「B型・C型肝炎救済全国センター」(新潟市中央区)に参加する県内の肝炎患者や支援者がJR新潟駅前に集まり、カルテがないなどの理由で「国に救済されていない患者がたくさんいる」と市民に訴え、救済のための署名を求めた。

 集まったのは肝炎患者や薬剤師ら約20人。注射器の使い回しなどで感染したとして、国に医療費の支払いなどを求め、午前7時半から約1時間、市民に署名を求めるチラシなどを配った。」


第14回薬害根絶フォーラムは,2012年11月24日土曜日13時から17時,広島大学医学部・階段状講義室で開かれます.

谷直樹

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by medical-law | 2012-08-25 01:50 | 医療