弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2012年 09月 28日 ( 1 )

水戸済生会総合病院のロス手術事件,水戸地裁で和解成立(報道)

読売新聞「ロス手術訴訟和解「病院謝罪、良かった」」(2012年9月26日)は,次のとおり報じています.

「「医療ミス」は合意できなかったが、病院側は「(医師の説明に)誤解を招くような説明があった」と謝罪した――。水戸済生会総合病院(水戸市双葉台)で難度の高い心臓のロス手術を受けて死亡した鉾田市上沢の高校3年、石津圭一郎さん(当時18歳)の両親が、病院を運営する恩賜財団済生会と執刀医を相手取って計約1億1200万円の損害賠償を求めた訴訟。25日に和解が成立し、両親は「結果はどうあれ、病院が謝罪をしてくれて良かった」と涙をこらえた。

 圭一郎さんは2004年7月、ロス手術を受けたが、2日後に死亡。両親は「死亡したのは執刀医のミスが原因」などとして、06年に提訴した。県警は業務上過失致死容疑で執刀医を書類送検したが、09年に不起訴(嫌疑不十分)となった。

 訴訟では、手術前、原告側が執刀医から「海外で20~30例を行っている」などと説明したと主張し、済生会、執刀医は「20~30例のロス手術の術後管理を行ったことがある」と説明したと反論していた。

 双方の弁護士によると、和解条項では、済生会、執刀医ともに「誤解を招くような説明だった」と認めた。原告側が主張した医療ミスは認められなかった。済生会は原告側に謝罪し、執刀医は「遺憾の意を表明する」とした。

 和解成立を受けて、母の百美子さん(54)は「ずっと(ロス手術を選択した)自分たちが悪いと思っていたが、そうではなかったと、少し思えた」と涙ぐんだ。圭一郎さんが亡くなって8年。父の洋さん(57)は「『謝罪してもらったぞ』と報告したい」と話した。

 被告側の代理人は「手術自体にミスはないと認められた」とし、病院は「詳細な和解内容を聞いていないのでコメントは控える」とした。」


MSN産経「ロス手術」訴訟で和解 病院側が500万円支払い 高3心臓手術後に死亡」(2012年9月26日)は,次のとおり報じています.

「水戸済生会総合病院(水戸市)で2004年7月、茨城県鉾田市の高校3年、石津圭一郎さん=当時(18)=が難度の高い「ロス手術」と呼ばれる心臓手術後に死亡したのは医療ミスなどとして、両親が病院運営法人や執刀医に損害賠償を求めた訴訟は26日までに、水戸地裁(脇博人裁判長)で和解が成立した。

 双方の代理人によると、病院側は医療ミスを認めなかったが、手術前の説明に誤解を招く表現があったとして、両親に計500万円を支払うことで合意し、謝罪した。石津さんは心臓の弁が正常に閉まらない「先天性大動脈弁閉鎖不全症」と診断され、肺動脈弁を心臓に移植するロス手術を受けたが2日後に多臓器不全のため死亡した。

 訴状などによると、両親は執刀医が手術前に「自分は海外でロス手術を20~30例行っている」と説明したと主張。病院側は「20~30例は手術助手や術後管理に携わった数だ」と反論していた。」


これは,私が担当した事件ではありません.
大動脈弁置換術は,普通,人工弁を使いますが,ロス手術は,患者の肺動脈弁を使う特殊複雑な方法です.

谷直樹

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by medical-law | 2012-09-28 05:16 | 医療事故・医療裁判