弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2012年 11月 18日 ( 3 )

全国医学部長病院長会議の調査と医師ユニオンの調査

医師の増員,医学部新設問題うぃ考えるうえで,興味深い調査結果が報告されました.
「全国医師ユニオン」の調査によれば,「勤務先の病院で医師不足を感じている人は8割を超えた。」とのことです.
全国医学部長病院長会議の調査は,医学生の学力低下を指摘する内容で,その原因の2番目が「医学部定員の増加」(80校中58校)でした.

◆ 全国医学部長病院長会議の調査

m3.com「医学生の学力低下、定員増と「ゆとり」原因か 全国医学部長病院長会議の調査、留年者数も増加 」(2012年11月16日)は,次のとおり報じています.

「全国医学部長病院長会議は11月15日の記者会見で、「医学生の学力低下問題に関するアンケート調査報告」を公表。大学教員への意識調査の結果、「医学生の学力が低下している」との回答が、2年前の調査の86%(79校中68校)から、今回は94%(80校中75校)に増加したことが明らかになった。

 その根拠として、「授業中の態度(私語や教員の指示に従わないなど)」(80校中47校)、「進級試験の不合格者数の増加」(80校中42校)などが挙がり、その理由として最も多かったのが「ゆとり教育」(80校中65校)。
以下、「医学部定員の増加」(80校中58校)、「若者全体のモチベーションの低下」(80校中44校)、「医学部教員の多忙」(80校中43校)などが続いた。

 また学力低下以外に問題として、「メンタルな問題を抱える学生が増えた」(80校中62校)、「社会的規範(授業中の私語等)を守らない」(80校中50校)などが挙がり、多忙な教員が医学教育以外の面でも対応せざるを得ない実態が浮き彫りになっている。」


吉村博邦氏は,「少子化の進展により、医学部入学の門戸はさらに広がることが予測され、これ以上の大幅な医学部の定員増は、医学生の資質の一層の低下を招く恐れがあり、教員の負担増も懸念される」と述べています.

◆ 全国医師ユニオンの調査

日本経済新聞「勤務医の6割「職場やめたい」 医師の労組調査」(2012年11月18日)は,次のとおり報じています.

「医療機関で働く勤務医の6割が「職場をやめたい」と考えていることが18日、医師らの労働組合「全国医師ユニオン」(東京)の調査で分かった。病気がちだったり、健康に不安を抱えたりする人も半数近くに上り、同ユニオンは「勤務医の長時間労働が改善されていない。医師を増やす必要がある」としている。

 今年6~10月、全国の小児科や救急などを担当する勤務医にアンケート調査を実施、2108人から有効回答を得た。

 最近職場をやめたいと思った頻度は、「いつも」が8%。「時々」が26%、「まれ」が28%で、計62%が「やめたい」と考えていた。健康状態を尋ねたところ、4%が「病気がち」、43%が「健康に不安」と答えた。

 病院に勤務する医師の当直回数は平均で月3.3回で、当直明けの日も「1日勤務」に従事している人は79%を占めた。勤務先の病院で医師不足を感じている人は8割を超えた。」


 当たり前のことですが,質の低下を避けつつ,数を増やすことしか,解決策はないように思います.

谷直樹

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by medical-law | 2012-11-18 21:26 | 医療

毎日新聞,記者ノート:菊池事件

毎日新聞地方版の「記者ノート」(2012年11月18日)に菊池事件がとりあげられていました.

「内田博文・神戸学院大法科大学院教授は「遺族は今も続く差別のため再審請求することができないのに、誤判を是正する責任を遺族に押しつけてよいのか」と話した。ハンセン病を理由にずさんな手続きで裁かれ、真実を語る機会も与えられずに死刑になった男性がいたこと。その事実を放置してはならないと思う。【澤本麻里子】」

谷直樹

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by medical-law | 2012-11-18 13:53 | 医療

禁煙法は命を救う

研究者は,ミネソタ州オルムステッド郡で,レストランを禁煙にする前の18か月と,禁煙にした後の18か月とを比較し,心臓発作が33%低下し,心臓突然死が17%低下したことを報告しました.

Smoke-Free Laws Are Saving Lives」(TIME Oct. 30, 2012)参照

For one of the two new studies, published in Archives of Internal Medicine, scientists at Minnesota’s Mayo Clinic analyzed effects of smoke-free laws that were introduced in Olmstead County, MN, over the past ten years. Most of the county’s more than 144,000 residents receive health care from the Mayo Clinic, allowing the researchers to obtain consent to track heart-related health outcomes. In 2002, Olmstead County required restaurants to be smoke-free, and a few years later passed even stricter anti-smoking laws, mandating that all workplaces, including bars, become smoke-free in 2007. When they compared the 18-month period before the restaurant ban to the 18-month period directly afterward, the researchers found a per-capita drop of 33% in the number of heart attacks in the county, and a 17% drop in the number of sudden cardiac deaths. The decline occured at the same time that rates of hypertension, diabetes and other heart-disease risk factors either remained constant or increased, suggesting that the effect was primarily attributable to the more rigid smoke-free laws. The study’s authors also adjusted for the effect of other community anti-smoking efforts, and the drop in heart attacks remained strongly tied to the new policies.

In the second study, published in the journal Circulation, researchers at the University of California, San Fransisco (UCSF) took a different tack. They analyzed the combined the results of 45 previous studies that focused on 33 different smoke-free laws worldwide and their impact on health.



谷直樹

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by medical-law | 2012-11-18 02:17 | タバコ