弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2013年 03月 05日 ( 2 )

徳島大学病院,余命告知で提訴される(報道)

スポーツ報知「余命告知で精神不安定に 治療できず死亡」(2013年3月4日)は,次のとおり報じました.

 「医師から余命告知をされた母親が精神不安定になり、がん治療を受けられず死亡したとして、遺族が4日までに、徳島大病院を運営する大学に慰謝料など約4500万円の損害賠償を求め、徳島地裁に提訴した。

 訴状によると、2011年3月、徳島県内の70代の女性が余命数か月と診断され、徳島大病院に入院。子どもたちは余命を知らせないよう病院側に申し出たが、医師が本人に「このままだと数か月。完治することはまずない」と伝えた。

 女性は深夜徘徊や暴れるなど精神的に不安定になり、病院にいる方が危険だと医師が判断。通院で治療を続けたが、幻覚の症状が出たり、薬を飲まなくなったりして、十分な治療を受けられず、12年4月に死亡したとしている。

 遺族は「告知によって患者に精神的ショックを与えないよう配慮する義務が医師にはあった」と主張している。

 徳島大は「対応を検討中でコメントできない」としている。」


余命は,中央値であって,さほど正確なものではありません.
余命告知は当然のように行われていますが,その伝え方が重要です.
まず,患者本人に,余命告知を望みますか,望みませんか,と聞くことです.
患者が望むときは,誤解を与えないように数字だけではなくその精度も伝えるべきでしょうし,心のケアも必要でしょう.

谷直樹

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by medical-law | 2013-03-05 07:20 | 医療

「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針の改正に関する説明会」

文部科学省,厚生労働省及び経済産業省は,「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針を平成25年2月8日に全部を改正する旨告示し,同年4月1日から施行されます.

ヒトゲノム・遺伝子解析研究をより行いやすくするための改正です.
3省によると,改正のポイントは,以下のとおりとのことです.

「(1)既存試料・情報の外部提供
長期的な追跡研究を適正に実施するため、外部の機関が保存している既存試料・情報を、連結可能匿名化の状態で提供する場合の要件・手続等を整備。

(2)インフォームド・コンセント
試料・情報の提供を受ける場合であって、将来的に他のヒトゲノム・遺伝子解析研究への利用や他の研究機関への提供が想定されるときは、その可能性や利用手続等について、試料・情報の提供者に十分な説明をした上で、インフォームド・コンセントを受けるものとするよう規定を改正。

(3)遺伝情報の開示
ヒトゲノム・遺伝子解析研究により得られる遺伝情報については、試料・情報の提供者の健康状態等を評価するための情報として精度や確実性が十分でない場合があること等から、遺伝情報の開示に係る要件・手続等の規定を改正。

(4)安全管理に配慮した遺伝情報の取扱い等
遺伝情報の取扱いに係る安全管理措置の明確化や、研究者及び倫理審査委員会の委員に対する教育・研修に係る規定の整備等を実施。」


また,「改正ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」についての説明会が,平成25年3月18日(月)に開催されるとのことです.

谷直樹

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by medical-law | 2013-03-05 06:46 | 医療