弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2013年 04月 17日 ( 5 )

香川県立中央病院,「親知らず」の隣にある歯を抜く事故(報道)

毎日新聞「県立中央病院:抜く歯誤り手術 事故調開き再発防止策」(2013年04月17日)は,次のとおり報じました.

 「県立中央病院(高松市番町5)の歯科口腔外科で昨年8月、矯正のため歯を抜く手術を受けた患者に対し、医師が誤って隣の歯を抜いていたことが16日、県への取材などで分かった。病院側は患者と家族に謝罪。県の県立病院課は取材に対し、患者の性別や年齢、慰謝料などを支払ったかどうかについて「答えられない」としている。

 同病院の事故発生報告書などによると、患者は歯の矯正を目的に昨年6月、同病院の歯科口腔外科を受診。医師が同8月、上下の「親知らず」計4本を抜歯する手術を行った。その際、医師が勘違いして4本のうち1本について、「親知らず」の隣にある歯を抜いてしまったという。事前の確認作業が不十分だったうえ、誤って抜いた歯が「親知らず」のように見え、抜く予定の歯が歯茎に埋もれた状態だったことなども要因という。

 手術直後に違う歯を抜いた誤りに医師らが気付いて、患者らに謝罪。病院も翌月、院内事故調査委員会を開催して事故を検証し、手術を行う際に確認を徹底するなどの再発防止策をまとめた。【久保聡】」


ときどき違う歯を抜かれたという相談がありますから,決してまれなことではありません..


谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2013-04-17 20:34 | 医療事故・医療裁判

サンデー毎日,「鳥インフル」でアベノミクス崩壊

サンデー毎日2013年4月28日号21頁の「鳥インフル」でアベノミクス崩壊「緊急事態宣言」恐怖のシュミレーションに,次の私のコメントが掲載されています.

「医療事件に詳しい谷直樹弁護士は,緊急事態宣言の〝拡大解釈〟を危惧する。
「日弁連は3月25日,声明を発表しました。『具体的な要件を定めているが,その内容は極めて緩やかで,曖昧不明確。過度の人権制限を招く危険性が高い』というもの。インフルエンザを口実に集会の自由をはじめ,さまざまな人権侵害が出る可能性もあります。」


谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2013-04-17 15:28 | 医療

青森県立中央病院,エホバの証人信者の手術を打ち切り患者死亡(報道)

読売新聞「「エホバの証人」信者の家族が輸血拒否…死亡」(2013年4月16日)は,次のとおり報じました.

 「青森県立中央病院(青森市)で2011年4月、宗教団体「エホバの証人」の女性信者(当時65歳)の家族が、女性の信仰上の理由で手術中の輸血を拒否し、途中で打ち切られた手術後に、女性が死亡していたことが分かった。

 病院によると、女性は同月28日昼頃に体調が悪化して入院。急性硬膜下血腫と診断され、手術が必要となった。女性自身は意識不明だったため意思表示はなく、女性の息子が輸血拒否を申し出て、書面を提出したという。

 手術中に出血が止まらなくなり、病院側が説得したが、息子は応じなかった。手術は打ち切られ、女性は同日夜に死亡した。

 教団関係者によると、息子は信者ではなく、女性は輸血拒否の意思表示カードを作成していたという。ただ、病院側は入院時は持っていなかったとしている。」


輸血は拒否しても,血液製剤は拒否していません.血液製剤を使用して手術を続行することはできなかったのでしょうか.


谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2013-04-17 09:19 | 医療事故・医療裁判

市立根室病院,血管内治療により出血し心タンポナーデとなって死亡した事案で和解(報道)

北海道新聞「医療過誤 遺族と根室市和解 市立病院患者死亡、9080万円支払い」(2013年3月27日)は,次のとおり報じました.
 
「【釧路】市立根室病院に入院していた根室市内の男性=当時(54)=が死亡したのは、血流を改善する血管内治療で適切な処置を行わなかったのが原因として、妻ら遺族4人が根室市に約8330万円の損害賠償を求めた訴訟は26日、市が約9080万円を支払うことで釧路地裁で和解が成立した。遺族が提訴したのは2010年で、利息が発生したため和解金が訴額を上回った。」

毎日新聞「根室病院医療過誤訴訟:入院男性死亡、根室市が遺族と和解 9080万円支払いへ」(2013年3月28日)は,次のとおり報じました.


 「根室市の市立根室病院に入院していた同市内の男性(当時54歳)が死亡したのは、医師が心臓冠動脈からの出血治療で適切な処置を行わなかったのが原因として、妻ら遺族4人が同市に約8330万円の損害賠償を求めた訴訟は、市が約9080万円を支払うことで釧路地裁で和解が成立した。和解は26日。

 訴状によると、男性は07年11月16日入院。20日、心臓カテーテル検査で冠動脈に狭(きょう)窄(さく)部位が見つかり、医師(60)がカテーテルを使って血管内治療した際に出血。男性は心臓の周囲に血液がたまって圧迫される「心タンポナーデ」で翌日、転送先の病院で死亡した。

 遺族側は、血管内治療で医師が適切な気圧でのバルーン(風船)拡張を行わず、適切な止血措置を怠ったと主張。同地裁は第三者の医師に鑑定を依頼し、「バルーンサイズの選択ミスで、止血方法にも問題があった」などとして今年2月和解案を提示していた。和解額には遅延損害金が含まれ、請求額を上回った。

 同病院は「医療事故はあってはならないこと。安全管理対策と情報開示を徹底したい」とコメントした。【本間浩昭】」



共同通信「根室市が医療ミス認め和解 遺族に9千万円賠償」(2013年3月27日)は,,次のとおり報じました.
 
「北海道根室市の市立根室病院に入院していた市内の男性が死亡したのは、医師が心臓疾患に適切な治療を行わなかったのが原因として、遺族が根室市に損害賠償を求めた訴訟は27日までに、市が約9080万円を支払うことで釧路地裁(河本晶子(かわもと・あきこ)裁判長)で和解が成立した。地裁が2月に和解案を提示していた。

 訴状によると、2007年11月20日、男性医師は入院中の男性=当時(54)=の心臓カテーテル検査で、冠動脈が狭くなっている部分を発見。バルーン(風船)で血管を広げる治療を行った際に出血した。男性は同21日、心臓の周囲に血液がたまって圧迫される「心タンポナーデ」となり死亡した。

 遺族側は、医師が血管の幅に合わないバルーンで治療したことや、出血後も適切な止血処置を行わなかったと主張。約8330万円の損害賠償を請求していた。損害遅延金が加わり、和解金が請求額を上回った。」

和解金が請求金額を上回るのはよくあることです.


谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2013-04-17 01:50 | 医療事故・医療裁判

和歌山地裁平成25年4月16日判決,脳脊髄液減少症と:労災との因果関係(報道) 

毎日新聞「脳脊髄液減少症:労災との因果関係初認定 和歌山地裁」(2013年04月16日)は,次のとおり報じました.

「脳脊髄(せきずい)液減少症が労災事故によって発症したかを争点とした訴訟の判決で、和歌山地裁(高橋善久裁判長=橋本真一裁判長代読)は16日、2011年に国の研究班が作成した新診断基準などを基に、和歌山県内の元配管工の男性(42)について「髄液漏れの蓋然(がいぜん)性が高い」とした上で、事故との因果関係を認め、男性が求めていた障害補償年金の支給決定(障害等級2級)を国に命じた。患者団体によると、同症を巡る労災訴訟で、国に労災認定の見直しを命じるのは全国初。

 訴訟では、(1)男性の症状と同症の関係(2)同症と労災事故との因果関係−−などが主な争点だった。

 判決では、(1)について、国の研究班作成の新診断基準に沿って、脳内の画像検査などを基に髄液漏れを認定。「同症によって四肢まひを呈した例が確認されていない」との国側の主張には、「報告されていないことのみをもって、因果関係を否定するのは相当ではない」と判断した。(2)については「髄液漏れは外傷により生じ得る上に、労災事故の態様や症状の経過などに照らせば、労災による髄液漏れを認めることができる」と結論付けた。

 判決などによると、男性は02年9月7日、和歌山市内のマンション建設現場で作業中、落下してきたケーブルで首を負傷。頭痛や全身の痛みに悩まされ、徐々に手足が動かなくなり、06年に「労災事故による外傷性の脳脊髄液減少症に伴う四肢まひ」と診断された。一方、和歌山労働基準監督署は同年、「局部に頑固な神経症状を残す障害」(障害等級12級)として労災認定。同症とはしなかった上、四肢まひを認めず、障害補償一時金として月収の5カ月分を支給した。

 男性は09年3月、現状の障害補償給付決定の取り消しと障害等級格上げを求め、和歌山地裁へ提訴していた。【岡村崇】

 原告代理人の冨山信彦弁護士の話 原告の症状と労災事故の因果関係を認めた画期的な判決だ。

 和歌山労働局の本間健司・労災補償課長の話 厚生労働省や法務局など関係機関と協議の上、今後対応していきたい。

◇脳脊髄液減少症◇
脳と脊髄を覆っている硬膜内の隙間(すきま)にある脳脊髄液が何らかの原因で減少し、ひどい頭痛や吐き気などを引き起こす。事故やスポーツなどの他、原因不明で発症するケースもある。国は2007年に研究班を発足。11年に「髄液の漏れ」を画像で判断するなどの新しい診断基準を発表した。治療法には、患者自身の血液を患部付近に注射して脳脊髄液の漏れを止める「ブラッドパッチ」がある。」


この判決の影響は大きいでしょう.

谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2013-04-17 01:13 | 医療事故・医療裁判