弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2013年 04月 24日 ( 2 )

米連邦最高裁,2009年のタバコ外箱の警告表示義務付けは表現の自由を侵害しないとしてタバコ会社敗訴

米連邦最高裁は,タバコ外箱の2分の1に警告表示を義務付け,“light” と“low”の使用を禁止した 2009年の法が表現の自由を侵害しないとして,Reynolds American Inc. (RAI)’s R.J. Reynolds Tobacco Co. and a Lorillard Inc. (LO) subsidiaryの訴えを退けました.
日本でも,タバコの有害性・依存性を警告する表示を義務付けることが可能なはずで,国民の健康のために規制を強めるべきでしょう.

Bloomberg「Tobacco Industry Spurned by Top Court on Package Warnings」(Apr 22, 2013)は,次のとおり報じました.

「The U.S. Supreme Court turned away a tobacco industry challenge to a federal law that requires bigger, graphic health warnings on cigarette packages and imposes new marketing restrictions.

The justices today left intact a lower court ruling that said the 2009 measure didn’t violate the free-speech rights of tobacco companies. The cigarette makers challenging the law included Reynolds American Inc. (RAI)’s R.J. Reynolds Tobacco Co. and a Lorillard Inc. (LO) subsidiary.

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.The law requires that half of the front and back panels of cigarette packages be devoted to warnings. The measure also instructed the Food and Drug Administration to develop color graphics that would become part of the warnings.

In addition, the law sets out rules governing the use of the words “light” and “low” in product descriptions and limits promotional practices including event sponsorships.

The appeal before the high court didn’t directly challenge the nine graphic images selected by the FDA to be placed on cigarette packages and advertisements. Those images included a man expelling cigarette smoke from a hole in his throat, diseased lungs and a cadaver.

A separate federal appeals court blocked the FDA’s proposed images, and the Obama administration chose to come up with a new approach rather than appeal to the Supreme Court.

The case acted on today is American Snuff v. United States, 12-521.」


谷直樹

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by medical-law | 2013-04-24 03:56 | タバコ

「専門医の在り方に関する検討会 報告書」

患者は,自分がかかる医師について,専門医,指導医,認定医であるかを気にしていると思います.しかし,専門医制度を運用する学会が乱立し認定基準が統一されていないため,専門医として有すべき能力についての患者の期待と現実との間にギャップがあります.

厚生労働省は,2013年4月22日,「専門医の在り方に関する検討会 報告書」を公表しました.
この報告書は,専門医を「患者から信頼される標準的な医療を提供できる医師」として考えるべきである,としています.
基本的な考え方として,「専門医制度を持つ学会が乱立して、制度の統一性、専門医の質の担保に懸念を生じる専門医制度も出現するようになった結果、現在の学会主導の専門医制度は患者の受診行動に必ずしも有用な制度になっていないため、質が担保された専門医を学会から独立した中立的な第三者機関で認定する新たな仕組みが必要である。」としています.
基本的な診療領域を専門医制度の基本領域として、この基本領域の専門医を取得した上でサブスペシャルティ領域の専門医を取得するような二段階制の仕組みを基本とすべきである。」としています.

専門医の養成・認定・更新については,
「○ 専門医が、患者から信頼される標準的な医療を提供するために、その認定については、経験症例数等の活動実績を基本的な要件とすることが必要である。このため、専門医の養成プログラムの基準は、どのような専門医を養成するのかという目標を明確にした上で、そのために必要な指導医数や経験症例数等を踏まえて作成することが重要である。

○ 専門医資格の更新についても、専門医の資格取得後も生涯にわたって標準的な医療を提供するという視点から、現在、一部の学会認定の専門医制度において手術経験数や症例数、eラーニングを含めた学習などを要件としていることを踏まえ、専門医としての活動実績を基本的な要件とすべきである。

○ 1人の医師が複数の基本領域の認定・更新を受けることについては、原則として複数の認定・更新を念頭に置いた制度設計は行わないこととしつつ、自助努力により複数領域の認定・更新基準を満たすのであれば、許容することが考えられる。ただし、このことが安易なものとならないよう、各領域の活動実績を要件とする適切な認定・更新基準が必要である。

○ 専門医の認定・更新にあたっては、医の倫理や医療安全、地域医療、医療制度等についても問題意識を持つような医師を育てる視点が重要であり、日本医師会生涯教育制度などを活用することも考えられる。また、各領域の専門性に加えて、卒後2年間の臨床研修で求められている到達目標である、一般的な診療において頻繁に関わる負傷又は疾病に適切に対応できる基本的な診療能力(以下「基本診療能力」という。)を維持し、向上させるという視点も必要である。

○ 新たな専門医の仕組みが若い医師や国民に評価され、専門医の取得や更新が促進されるようにすることが必要である。

○ 多様な医師を養成するニーズに応えられるよう、専門医の養成の過程において、例えば、研修の目標や内容を維持した上で、養成プログラムの期間の延長により研究志向の医師を養成する内容を盛り込むことも検討すべきである。また、男女を問わず、出産・育児・介護等と専門医の取得・更新とが両立できるような仕組みとするとともに、養成プログラム・研修施設の基準等についても、キャリア形成に配慮することが望ましい。

○ 新たな専門医の養成は、今後、第三者機関における認定基準等の作成や、各研修施設における養成プログラムの作成を経て、平成29年度を目安に開始することが考えられる。研修期間については、例えば3年間を基本としつつ、各領域の状況に応じ設定されることが望ましい。

としています.

とくに総合診療専門医について「現在、地域の病院や診療所の医師が、かかりつけ医として地域医療を支えている。今後の急速な高齢化等を踏まえると、健康にかかわる問題について適切な初期対応等を行う医師が必要となることから、総合的な診療能力を有する医師の専門性を評価し、新たな専門医の仕組みに位置づけることが適当である。」としています.

ご一読をお奨めいたします.

谷直樹

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by medical-law | 2013-04-24 03:26 | 医療