弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2013年 09月 02日 ( 2 )

"マチ弁"の金持ち度、人権派弁護士は質素、中小企業法務専念型弁護士は余裕

東洋経済(2013年08月29日)に伊藤歩氏の「人権派弁護士は食えるのか? 経営センスで雲泥の差 "マチ弁"の金持ち度」が掲載されています.

◆ マチ弁族

「日本弁護士連合会が昨年11月に発行した弁護士白書によると、2012年3月末時点で3万2088人いる弁護士のうち、1人事務所所属の弁護士は実に25.92%を占める。もっとも、1人事務所所属の弁護士の割合はこの10年間で大きく減っていて、2002年3月末時点(当時の弁護士数は1万8861人)では、45.28%が1人事務所所属だった。

2人事務所の割合は今も10年前もさほど違わず14%強だが、この10年で増えたのは3~5人の事務所と、6~10人の事務所だ。3~5人の事務所は10年前は19.76%だったが、2012年3月末時点では23.97%に増え、6~10人の事務所は8.92%から13.87%に増えている。」


伊藤氏は、独立する弁護士が減少したので、1人事務所が減少したと分析しています.
10人以下の事務所が、マチ弁族だそうです.

◆ 人権派弁護士

「マチ弁族は極めて大ざっぱな分け方をすると、社会的弱者救済のために、わずかな報酬で献身的な弁護士活動を続ける、いわゆる人権派と言われる弁護士たちと、それ以外の弁護士たちに分けられる。人権派の代表格は、医療訴訟で患者側の代理人を務める弁護士である。大規模な薬害被害の救済のための訴訟では、全国規模の弁護団を結成する。弁護団結成の音頭を取るのは患者側の医療訴訟の大家の弁護士で、その大家の弁護士をリスペクトする全国の弁護士が集い、情報を共有し、訴訟方針の統一を図って対応する。」

「人権派としての活動だけをやっていたら事務所経営は成り立たない。そこで、事務所の経営に必要な最低限度の稼ぎを中小企業法務で稼ぐということになり、基本的に人権派弁護士の事務所はかなり質素だ。」


◆ 人権派以外のマチ弁

「最近は大企業も弁護士事務所の使い分けを徹底し、高い弁護士報酬を支払わないで済むようにしている。このため、専門性が高く、複雑で難しい事案は大事務所に高いフィーを払って依頼するが、機動性が求められ、最先端の法務知識を必要としない事案についてはマチ弁事務所を使う。安く、さっさと手際よく動けない大事務所は、こと日常的な企業法務となると役に立たない。」

「中小企業や一部の大企業から1カ月に5万~6万円程度の顧問料をもらって安定収益を確保する一方で、会社の保有不動産の売却や、事業継承といった、単発でも比較的稼ぎが大きい事件の依頼も不定期ながら獲得していくという形が、人権派以外のマチ弁事務所の典型と言える。」

「おカネにならないことを承知で弱者救済に邁進している人権派の弁護士は、中小企業法務に割く時間が中小企業法務専念型の弁護士よりも少ないので、中小企業法務専念型の弁護士のほうが総じて経済的に余裕がある。」


◆ 谷直樹法律事務所の場合

私は、医療訴訟で患者側の代理人を務める弁護士で、鈴木利廣先生らをリスペクトし、弁護団に参加していますから、人権派弁護士に分類されるのでしょう.
担当する事件は医療事件の患者側だけです.
中小企業法務を手がけることはありませんので金持ち度は低いですが、事務所経営が成り立つようにしています.
たしかに、質素ではありますが.


谷直樹

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by medical-law | 2013-09-02 02:02 | 司法

坂本堤弁護士一家殺害事件、魚津市で最後の追悼コンサート

読売新聞「弁護士一家追悼、最後の公演」(2013年9月1日)は、次のとおり報じました.

「オウム真理教による坂本堤弁護士一家殺害事件(1989年11月)で、妻の都子(さとこ)さん(当時29歳)の遺体が魚津市の僧ヶ岳で発見されてから9月6日で18年。同市では事件から10年目を迎えた99年から、夫妻の両親らを招いて追悼コンサートが開かれてきたが、関係者の高齢化などに伴い、今年11月3日に同市の新川文化ホールで開くコンサートが最後の公演となる。

 コンサートは、夫妻が音楽好きだったことから、悲劇を忘れないようにと地元有志らで作る実行委員会が開催。地元企業などから協賛金を募り2002年からは毎年実施し、今年で13回目を迎える。コンサートでは、夫妻の親友だった日本フィルハーモニー交響楽団バイオリニストの松本克巳さんや、地元合唱団が演奏や歌声を披露してきた。

 始まった当初は、まだ教団の活動も盛んだった。初回は委員宅にコンサート中止を求める脅迫文が届き、私服警官が厳重警戒するなか行われたという。

 04年には、都子さんの詩に知人がメロディーをつけた合唱曲「あなたの心に」が完成。「結びたいんだ このまちに生きる ひとりひとりを」との内容で、10年からは地元の小学生を含む有志の合唱団が歌い継いできた。

 しかし、いずれも高齢を理由に、坂本さんの母親は11年、都子さんの両親は12年を最後の訪問とすることを決めた。遺体発見現場の地権者の山本清作さん(86)や、実行委員会メンバーらも高齢化している。小熊清史委員長(65)は「残念だが、先のことを考えると、きちんと開催できるこの辺りで一区切りつけることにした」と説明する。

 11月3日の公演に向け、9月1日から練習が始まる。小熊さんは「事件を知らない世代も増えてきているが、魚津でこんなに悲しい出来事があったのだと、歌と共に次代に引き継いでほしい」と思いを託す。」


坂本堤弁護士一家殺害事件とは、オウム真理教幹部が、1989年11月4日未明に、横浜法律事務所に所属し、オウム真理教への民事訴訟を準備していた弁護士坂本堤先生(33歳)の自宅に侵入し、岡﨑一明と端本悟が坂本堤先生を、新実智光が妻の坂本都子さん(29歳、宇都宮健児先生の元事務員)を、医師中川智正が長男の坂本龍彦ちゃん(1歳2か月)をそれぞれ殺害したとされているj事件です.
坂本堤先生の遺体は新潟県名立町で、都子さんの遺体は富山県魚津市で、龍彦ちゃんの遺体は長野県大町市で、それぞれ発見されました.
合掌.

谷直樹

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by medical-law | 2013-09-02 00:37 | 司法