弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2013年 09月 03日 ( 1 )

第23回産科医療補償制度運営委員会,第14回制度見直しの検討

MSN産経「運営委、掛け金剰余金を返還しない方針」(2013年8月31日)は,次のとおり報じました.

「お産の事故で重度の脳性まひになった子供を補償する「産科医療補償制度」の掛け金で多額の剰余金が出ている問題で、制度を管理する日本医療機能評価機構の運営委員会は30日、剰余金を返還しない方針で一致した。今後の掛け金引き下げや補償範囲の拡大などについては議論を続け、年内に取りまとめる。

 同制度は平成21年に始まり、お産で重度の脳性まひが起きた際の経済的負担を補償するため、病院などの分(ぶん)娩(べん)機関が1分娩当たり3万円の掛け金を支払っている。機構は年間の補償対象を800人として掛け金を3万円と決めたが、実際は500人未満と推計され、年120億~140億円の剰余金が出る見込みだ。

 委員会では、剰余金を返還する案と将来の掛け金に充当する案の2案が話し合われたが、「どうやって補償対象を拡大していくかを考えるべきだ」との意見が相次ぎ、返還はしないことで一致した。

 剰余金をめぐっては、分娩機関や妊産婦が返還を求め、国民生活センターにADR(裁判外紛争解決手続き)を申し立てている。」


健康保険組合連合会は,返還を主張していますが,日本医師会は,対象範囲や補償金額の見直しも行うべきであるという考えです.
日本の社会福祉の現状等を考えると補償金額を引き上げる方向が望まれます.
産科医療の訴訟リスクを軽減するという観点からも,補償金額の増額が望ましいでしょう.例えば補償金額が4倍になれば,産科脳性麻痺訴訟は激減するでしょう.
また,今の対象範囲の限定は,境界線上で悩ましい事案もありますので,範囲の拡大が望まれます.

谷直樹

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by medical-law | 2013-09-03 06:19 | 医療