弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2013年 09月 20日 ( 4 )

厚労省 医師4人を免許取り消し処分へ

MSN産経「厚労省 医師4人を免許取り消し処分 元オウム幹部も」(2013年9月18日)は、次のとおり報じました.

「厚生労働省は18日、刑事事件で有罪が確定するなどした医師と歯科医師計19人を処分した。東京都庁小包爆弾事件などで殺人未遂と爆発物取締罰則違反罪に問われ有罪が確定した元オウム真理教幹部、××××医師(44)=大阪府泉大津市=や、近視矯正のレーシック手術で患者に角膜炎を発症させたとして業務上過失傷害罪で有罪判決を受けた元銀座眼科院長、△△△△医師(51)=埼玉県草加市=ら医師4人が免許取り消しとなった。

 その他、2年~3カ月の業務停止が医師8人、歯科医師5人。戒告が医師2人。処分は10月2日に発効する」


出河雅彦(いでがわまさひこ)氏は、法と経済のジャーナルに「レーシック手術集団感染事件で銀座眼科医師に実刑判決」を書いています.

【追記】

厚生労働省が発表した医業停止などの処分者は次の通りです.
(当時の所属医療機関の所在地、医療機関名、氏名、年齢、処分理由。敬称・呼称略。精神疾患を理由にした免許取り消し処分を除く)

「《免許取り消し》
所属医療機関なし、××××(44)殺人未遂など
▽東京都中央区、××眼科、××××(51)業務上過失傷害など
▽静岡県東伊豆町、××病院、×××(74)詐欺

《医業停止2年》
愛知県豊田市、××××医療センター、××××(45)覚せい剤取締法違反
▽名古屋市、××××歯科、××××(55)同
▽三重県四日市市、××歯科、×××(49)自動車運転過失致死傷

《医業停止1年6カ月》
東京都板橋区、×××歯科、××××(63)自動車運転過失傷害など

《医業停止6カ月》
岩手県住田町、××医院、×××(79)道交法違反

《医業停止3カ月》
東京都府中市、××病院、××××(36)児童買春・児童ポルノ処罰法違反
▽福井県永平寺町、×××付属病院、××××(33)県青少年愛護条例違反
▽秋田県横手市、××総合病院、××××(48)道交法違反
▽山形市、×××××美容皮膚クリニック、××××(56)医療法違反
▽津市、×××内科、××××(65)診療報酬不正請求
▽名古屋市、×××歯科医院、×××(53)同
▽長崎市、××歯科、××××(60)同
▽高知県仁淀川町、××医院、××××(68)同

《戒告》
高知県土佐清水市、××病院、××××(42)器物損壊など
▽北海道北見市、×××医院、××××(77)労働安全衛生法違反」
(毎日新聞2013年9月18日)


谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2013-09-20 23:58 | 医療

熊本大医学部附属病院、検体を取り違え別人の肺を切除

熊本大学医学部附属病院は、平成25年9月20日、以下のとおり「医療事故の発生について」を発表しました.
 
「本院において、病理組織検査で検体を取り違えたために、本来手術の必要のない患者様に手術をするという医療事故が発生しました。
患者様並びにご家族に、今回のような事態を招いたことを深くお詫び申し上げます。
事故の概要及び経緯については、次のとおりです。

1.平成25年6月下旬の同じ日に、患者A様(50歳代の女性)と患者B様(80歳代の男性)が、肺がんの疑いで、本院においてCT下肺生検を受けられました。

2.両患者様の検体が病理部に提出され、技師が迅速検体処理でブロック(検体をパラフィンで固定しブロック化したもの)を作成し、それぞれのブロックへ二次元バーコードと標本番号を印字しました。その後、技師は、標本番号が印字されたスライドガラスの上にブロックから薄切した切片を貼付し、スライドガラス標本を作製しました。

3.次に、別の技師が両患者様のスライドガラス標本を染色した後、病理部医師が検鏡し、患者A様について「肺がん」、患者B様について「悪性細胞なし」と診断し、それぞれの診療科に報告しました。

4.8月中旬に患者A様に対し右肺下葉切除術が施行されました。経過良好で、8月下旬に退院されました。また、患者B様については、悪性細胞(がん)なしとの診断のため、生検翌日に退院となり、以降、外来にて経過観察とされました。

5.患者A様の手術後に診断を確認するため、診療科は切除した肺組織を一部切り出し、病理部へ診断を依頼のところ、がん細胞なしの結果でした。このため、診療科は切除した肺組織の追加切り出しを行い、その標本にて病理部が再度診断しましたが、やはりがん細胞はみられないことが確認されました。

6.9月上旬、患者A様の診療科が、他の患者様の標本と取り違えがないか、病理部に調査を依頼し、病理部で保管していたブロックとスライドガラス標本を照合したところ、患者A様と患者B様の検体が入れ替わっていることが判明しました。

7.これらの事実につきまして、それぞれの患者様及びご家族にご説明し、謝罪を行いました。

8.現在、医療安全調査専門委員会を設置し、原因究明及び再発防止策について調査・検討を行っているところです。

9.今後、本院において同様の事例が発生しないよう再発防止に向け最善の努力をしていく所存です。

10.本件については、関係機関に報告しております。」



MSN産経「検体取り違え肺切除 熊本大病院で医療事故」(2013年9月20日)は、次のとおり報じました.


「熊本大医学部付属病院(熊本市)は20日、50代の女性の病理検査で採取した検体を肺がん患者の検体と取り違え、8月に不要な手術で女性の右肺の一部を切除したことを明らかにした。逆に肺がんだった80代男性を「悪性細胞なし」と診断し、退院させていた。

 病院は、肺を切除した女性について「どのような影響が出るか分からず、経過を観察し誠心誠意対応する。一般的には、数カ月たてば日常生活に支障は生じなくなる」と説明した。

 病院によると、2人は肺がんの疑いがあったため、病院が6月下旬の同じ日にそれぞれ肺の検体を採取し、その検体からスライドガラス標本を作製。病理検査の結果、女性を肺がん、男性を悪性細胞なしと診断した。

 女性は8月中旬、右肺の下部を切除する手術を受け、下旬に退院。その後、病院が切除した肺を検査したががん細胞が見つからず、スライドガラス標本の取り違えと判明した。」



朝日新聞「検体を取り違え、別人の肺を切除 熊本大付属病院」(2013年9月20日)は、次のとおり報じました.

 「【日高奈緒】熊本大医学部付属病院(熊本市)は20日、健康な50代の女性の肺の一部を誤って切除したと発表した。手術前の検査で、がんが見つかった80代の男性患者の検体と取り違えたのが原因という。病院は患者2人に謝罪し、外部識者を交えた調査委員会を設けて原因を詳しく調べる。

 病院によると、2人はいずれも肺がんの疑いがあったため、6月下旬の同じ日に肺の組織の一部を採取する検査を受けた。検体は患者ごとにバーコードと番号のラベルを貼って管理していたが、病理部の技師が検体の一部を薄く切ってガラスに載せ、さらに別の技師が作業をした間に取り違えられた可能性があるという。ガラスにもラベルを貼っていたが、診断する医師に渡った時には2人の検体は入れ替わっていた。

 女性は誤った診断に基づいて8月中旬、右肺の下側の約3分の1を切り取る手術を受けた。その後、病院が切った組織を調べたところ、がんが見あたらず、ミスに気づいたという。女性は8月下旬に退院して自宅療養中だが、呼吸機能が低下する恐れがあり、経過観察を続けている。男性は再び検査して手術するかどうか決めるという。

 具体的にどの段階で検体が入れ替わったのかや、ラベルをつける際の確認手順はどうだったのかなどについて、病院は「調査中」としている。調査委には弁護士や別の病院の医師が参加する予定だという。

 谷原秀信病院長は記者会見で「あってはならない重大な事案。関係者に深くおわびし、再発防止に全力を尽くしたい」と述べた。」



毎日新聞「熊大付属病院:検体取り違え手術 50代女性の肺一部摘出」(2013年9月20日)は、次のとおり報じました.

「熊本大学医学部付属病院(熊本市中央区)は20日、50代の女性の肺から採取した検体を肺がんの80代男性患者の検体と取り違え、手術する必要がなかった女性を肺がんと誤認し、右肺の約3分の1を摘出していたと発表した。取り違えられた80代男性は肺がんだったが「悪性細胞なし」と診断していた。

 付属病院によると、女性は呼吸機能が低下する可能性があるが、日常生活に支障はないという。病院は医師や弁護士を含む調査委員会を設置し、詳しい経緯を調べる一方、2人に事情を説明して謝罪したという。谷原秀信病院長は「調査委員会の結論が出たら速やかに2人に説明したい」と述べたが、2人の対応については「控えたい」と明らかにしなかった。

 病院によると、2人は肺がんの疑いがあったため、6月下旬の同じ日に付属病院で肺の組織検査を受けた。病理部の技師が2人から採取した肺の組織を固めてブロックにし、一部を薄く切ってスライドガラスに貼り標本を作製したが、その際、男性の検体を貼るスライドガラスに女性の検体を、女性の検体を貼るスライドガラスに男性の検体を貼ったとみられるという。

 他の技師や医師もミスに気付かず、後日の検査で女性を肺がん、男性を「がんなし」と診断した。

 病院は8月中旬、女性の右肺の約3分の1を摘出。摘出部位からがん細胞が見つからなかったため、標本と残りのブロックを照合し、9月10日に取り違えていたことに気付いた。

 男性はミス発覚後の再検査で肺がんと診断された。病院はその時点で「検査時の6月からがんの進行はなかった」としている。男性は治療を受けているという。

 病院で記者会見した谷原病院長は「心よりおわび申し上げる。再発を防ぐため、調査委員会に原因究明をお願いしている。患者には誠心誠意対応する」と話した。【取違剛】」


これは、作業を同時並行で行ったためのミスでしょう.
一人について作業を行い、それが終わったあとで、次の人について作業を行う、これは能率が悪いかもしれませんが、確実な方法です.

谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2013-09-20 23:27 | 医療事故・医療裁判

電子たばこ製品の宣伝や販売、若者の使用を防ぐ対策の整備が緊急に必要

SankeiBiz「米中高生の喫煙増 電子たばこ規制検討 「生涯、ニコチン中毒に苦しむ」(2013年9月19日)は、次のとおり伝えました.


「米国では10代の若者が電子たばこで喫煙を覚えて、ニコチンや通常のたばこの中毒に苦しむ恐れがあると指摘されている。
 米国で電子たばこを喫煙した経験のある中高生の割合が、昨年倍増したことが調査で分かった。ニコチン製品に対する今後の当局の規制に、影響する可能性がある。

 米疾病対策センター(CDC)が5日公表した調査によると、これまでに電子たばこを吸ったことがあると回答した中高生の割合は2012年に10%となり、前年の4.7%から上昇した。昨年は、中高生180万人が電子たばこを吸ったという。

 CDCのトム・フリーデン所長は発表資料で、「10代による電子たばこの使用増加は深刻な問題だ。ニコチンは非常に習慣性の高い薬物。多くの10代の若者が電子たばこから喫煙を覚え、生涯にわたってニコチンや通常のたばこの中毒に苦しむことになる恐れがある」とコメントした。

 電子たばこは、ニコチンの蒸気を発生させ吸引することで喫煙に似た効果を得る電子式の器具。米食品医薬品局(FDA)は電子たばこの規制を検討しており、早ければ10月にも規制を公表する可能性がある。


調査結果について、キャンペーン・フォー・タバコフリー・キッズのマシュー・マイヤーズ会長は、FDAがたばこから電子たばこへの規制拡大に要している時間の長さが「非常に気がかりだ」と述べた。FDAは09年に成立した規制法によって、たばこ製品に関する権限を与えられている。

 調査では、過去30日間で電子たばこを使用した学生の約4分の3が、同時期に通常のたばこも喫煙していたことも明らかになった。過去30日に電子たばこを使用した高校生の割合は12年に2.8%と、11年の1.5%から上昇した。

 CDCの喫煙と健康対策室(OSH)のティム・マカフィー室長は同資料で、「電子たばこ使用の劇的な増加は、製品の宣伝や販売、若者の使用を防ぐ対策の整備が、緊急に必要であることを示している」と指摘した。(ブルームバーグ Anna Edney)」


電子タバコはニコチン製品です.タバコの代替品として電子タバコを使うことでニコチン依存になり、タバコ同様に害をなす結果も懸念されます.規制が必要です.


谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2013-09-20 02:00 | タバコ

特定秘密保護法案と弁護士会主催のシンポジウム

◆ 千葉県弁護士会

東京新聞「秘密保護法案を考える 千葉で21日」(2013年9月19日)は、次のとおり報じました.

「国の機密情報を漏らした公務員らへの罰則を強化する「特定秘密保護法案」について考えるシンポジウム「秘密保全法と知る権利」が二十一日、千葉市中央区の県弁護士会館で開かれる。主催する県弁護士会は「国政の重要な情報が隠される危険性をしっかり考えたい」と来場を呼び掛けている。同法案が国民の表現の自由やプライバシーを侵害する恐れがあるとして、同会は昨年七月にプロジェクトチームを立ち上げて検証してきた。政府が法案概要を公表したことを受け、シンポジウムの開催に至った。

 シンポジウムでは、東京弁護士会所属の弁護士が法案の問題点や情勢について講演。その後、元北海道新聞記者の高田昌幸さんを招き、パネルディスカッションを行う。

 二十一日午後一時半開演。入場無料。問い合わせは、県弁護士会=電043(227)8431=へ。」


◆ 福岡県弁護士会

福岡弁護士会は、2013年10月26日(土)14時~16時、福岡県弁護士会館 3階ホールで、シンポジウム「秘密保護法で社会はどう変わるのか?ー外交・防衛の決定権限のゆくえー」を開きます.近藤恭典弁護士による基調報告と沖縄国際大学前泊博盛教授による講演があります.

谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2013-09-20 01:39 | 弁護士会