弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2013年 12月 27日 ( 1 )

東海大学医学部付属病院、放射線装置「バリソース200」で照射位置にずれ(報道)

神奈川新聞「東海大病院が放射線誤照射の可能性/伊勢原」(013年12月26日)は、次のとおり報じました.

「東海大学医学部付属病院(伊勢原市下糟屋)は25日、子宮がんなどの放射線治療を行った患者約100人に対し、誤って患部から約3センチずれた位置に放射線を照射していた可能性があると明らかにした。病巣に当てる線量が不十分だった一方、患部以外に過剰照射していた懸念があるとしている。現時点で健康被害などは確認されていない。

 同病院によると、2007年5月から今年11月までの間に、同病院の放射線治療部門で治療を受けた主に30~80代の子宮がん患者が該当する可能性がある。

 想定される影響については現在調査中だが、病巣に対する放射線量が計画よりも10%前後少なく治療効果が低下した一方、病巣外の主にぼうこうに過剰照射され、尿道炎や頻尿などの合併症を引き起こす懸念があるという。

 放射線装置は、体内に外径3~4ミリの金属管を挿入して患部に放射線を当てる米国・バリアンメディカルシステムズ社製の「バリソース200」が使われた。

 装置の一部に不具合があったため、今年11月下旬に線量を実測したところ、3カ所の照射位置のうち二つが、本来よりも約3センチ手前にずれていたことが判明。12月に秦野保健福祉事務所などに報告するとともに、外部委員を含めた院内調査委員会を設置した。

 病院側は「メーカーによる取り扱い説明や定期点検項目では線量を実測することにはなっていない」と説明。位置がずれた原因については「装置の構造やメーカーの情報提供、病院のメンテナンス対応などさまざまな要素が関わる」と推察し、さらに調査を進めるとしている。

 25日に記者会見した猪口貞樹病院長は「患者や関係の方々の信頼に添えない結果になってしまったことを申し訳なく思う」と述べた。該当者には個別連絡して謝罪、説明するとしている。

 同社の日本法人(東京都中央区)によると、同型の装置は国内3施設に設置され、担当者は「大変遺憾に思っている」とコメント。原因などについては「当社で現在調査中のため、現時点では何も申し上げられない」と話している。」


照射位置がずれてしまうことはあまり考えないのでしょうが、何らかの理由で照射位置がずれてしまった場合、それを発見できないのでは不安が残ります.定期的な線量の実測点検が必要なのではないでしょうか.
外部委員を含めた院内調査委員会による原因解明に期待します.
また、他施設で使用されている同型の放射線照射装置も念のため点検したほうがよいと思います.

谷直樹

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by medical-law | 2013-12-27 01:51 | 医療事故・医療裁判