弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2014年 02月 26日 ( 3 )

藤沢市民病院、食べ物を誤って喉に詰まらせた窒息死事案について400万円で和解(報道)

神奈川新聞「藤沢市民病院訴訟 市と和解成立、遺族へ400万円/神奈川」(2014年2月25日)は、次のとおり報じました.

「藤沢市民病院(同市藤沢2丁目)は24日、2009年6月に発生した女性患者=当時(67)=の死亡について遺族から提起されていた損害賠償請求について市が遺族側へ400万円を支払うことで和解が成立した、と発表した。

 同病院によると、09年6月、入院中の女性患者が食事中に容体が急変し亡くなった。遺族は12年2月、「死因は食べ物を誤って、喉に詰まらせたことによる窒息死で、病院がこれを回避する診療上の注意義務を怠った」として、損害金約3620万円を求める訴えを東京地裁に起こしていた。

 同病院は「今後このような事故が発生しないよう努力していく」としている。」


入院患者が食事中に食べ物を詰まらせて亡くなった事故の和解金は、事案に応じてさまざまです.

弁護士 谷直樹

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by medical-law | 2014-02-26 02:16 | 医療事故・医療裁判

透析中に異常を知らせるブザーが鳴ったのに確認を怠った看護師を業務上過失致死罪で書類送検(報道)

時事通信「患者死亡で看護師書類送検=人工透析中に大量出血-業過致死容疑で・警視庁」(2014年2月24日)は、次のとおり報じました.

「東京都町田市の「あけぼの第二クリニック」で2010年6月、人工透析を受けていた女性患者が大量出血で死亡した事故で、警視庁が業務上過失致死容疑で、当時同クリニックの看護師だった40代の男性を書類送検したことが24日、捜査関係者への取材で分かった。
 送検容疑は10年6月14日午後、人工透析を受けていた同市の無職女性=当時(73)=の左足に挿入されていたチューブが外れたことに気付かず、透析を続けて大量出血させ、翌15日に出血性ショックによる低酸素脳症で死亡させた疑い。チューブは透析機器を通った血液を体内に戻すためのものだった。
 捜査関係者によると、元看護師の男性は、女性の透析開始から約3時間後、異常を知らせるブザーが鳴って機器が停止したのに、原因を特定しないまま透析を再開。数分後に再びブザーが鳴ったため、他の看護師と改めて確認したところ、チューブが外れて血液が漏れていたことが分かった」


異常を知らせるブザーが鳴ったのに、確認を怠り、チューブが外れて血液が漏れていたことに気づかず、そのため患者を出血性ショックで死亡させたのですから、本来は略式起訴が相当な事案ではないでしょうか.ただ、本件は遺族との間で示談が成立し、遺族は積極的に処罰を求めていないため、警察が「処分相当」で送っていますので、不起訴となる可能性が大きいでしょう.


弁護士 谷直樹

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by medical-law | 2014-02-26 01:50 | 医療事故・医療裁判

青森県立中央病院、急性動脈閉塞症による右腕切断事案で7600万円で裁判上の和解(報道)

共同通信「病院側7600万円支払いで和解 医療ミスで女児の腕切断」(2014年2月25日)は、次のとおり報じました.

「青森市の女児(6)が右腕を切断することになったのは、青森県立中央病院(青森市)の医療ミスが原因として、女児と両親が病院を管理する県に約9400万円の損害賠償を求めた訴訟は、25日までに青森地裁(浦野真美子裁判長)で和解が成立した。病院側が7600万円を支払う。1月17日付。

 訴状などによると、2008年1月に未熟児として生まれた女児は、中央病院に入院していた同2月、右腕にカテーテルを挿入する処置を受けた際、誤って動脈を傷つけられ、動脈閉塞を発症。その後の処置も不十分で右腕が壊死し、切断されたとしていた。

 女児側が13年1月に提訴していた。」


 未熟児として1か月前に生まれた児の右腕の血管へのカテーテル挿入は難度が高い手技でしょうが,動脈閉塞症発症は避けられない合併症であるとは言えないと思います.動脈合併症さらに腕切断という悪しき結果を回避すべき注意義務が医師に課せられていて,本件はその注意義務に違反した事案である,と考えられます.

 0歳の児の腕切断という結果はきわめて重大です.
 病院側は、5000万円弱の示談による解決を提案していましたが,患者側が金額に納得せず提訴した事案です.請求金額には届きませんでしたが,7600万円は和解としては適切な金額といえるのではないでしょうか.


弁護士 谷直樹

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by medical-law | 2014-02-26 00:31 | 医療事故・医療裁判