弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2014年 05月 06日 ( 1 )

札幌医科大学卒業の作家渡辺淳一氏が逝去

渡辺淳一氏が、2014年4月30日、前立腺癌のため80歳で逝去しました.

渡辺氏は、札幌医科大学整形外科講師のときに、同大学の和田寿郎教授による心臓移植に一石を投じる小説(『角川文庫白い宴』)を発表しました.
後に渡辺氏は、「私の履歴書」に次のとおり書いています.
「まさか、和田教授が自分の大学で確信をもっておこなったと信じていた大手術が、これほど杜撰で、いい加減な手術であったとは、思ってもいなかった。(中略)
これでは、和田教授がいわれていた、「2つの死から1つの生を」どころではなく、「2つの生から2つの死へ」に変わっていて、それをわたしが援護、加担したことになる。
むろん、わたしは胸部外科とはなんの関係もなく、今回の心臓移植に加わったわけでもなかった。
しかし同じ大学病院にいる講師として、当初から心臓移植自体を支持し、これに対する批判に反論してもいた。
こんな状態で大学病院に残っていても、いいのだろうか。わたしは真剣に考え悩み、そして最後に、大学病院を辞めることにした。」
誠実な人だけに真剣に悩んだのでしょう.これが転機となり,東京で医師から作家へと仕事の比重を移していくことになります.

また、雄別炭礦病院に勤務していたことがあり、「壇蜜古画」(だんみつのいにしえ)の「消えた街 雄別」に出演し、人が住まなくなり廃墟となった風景に涙していました.整形外科医として赴任したのに,労働災害以外の患者も多く,手術書を見ながら子宮外妊娠の患者を助けたことを語り,「夏草や男と女の夢のあと」と詠んでいました.(HTBオンデマンドに登録すれば無料で見られます.).

渡辺氏は、選択的夫婦別姓制度を支持していました.

私の高校の大先輩でもあります.

謹んでご冥福をお祈り申し上げます.

弁護士 谷直樹

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by medical-law | 2014-05-06 02:04