弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2014年 05月 09日 ( 2 )

和歌山の病院食堂での喫煙患者による傷害致死(報道)

和歌山放送「入院患者同志のトラブルで男性死亡、相手の男を逮捕」(2014年5月8日)は,次のとおり報じました.

「和歌山市内の病院で、入院患者の87歳の男性を突きとばし、頭に怪我をさせたとして和歌山東警察署はきょう(8日)、同じ病院に入院している68歳の男を傷害の疑いで逮捕しました。怪我をした男性は、その後に死亡し、警察は、傷害致死容疑に切り替えて調べています。

傷害の疑いで逮捕されたのは、68歳の男で、警察の調べによりますとこの男は、きょう午前4時ごろ、入院している和歌山市内の精神科の病院の食堂でたばこを吸っていたところ、食堂に来た87歳の男性とトラブルになり、男性の胸を突き飛ばして頭にケガを

させました。男性は、すぐに救急搬送された病院で手当てを受けていましたが、およそ11時間後のきょう午後3時ごろ、死亡が確認されました。調べに対し、68歳の男は容疑を認めています。警察は容疑を傷害致死に切り替え、動機などを調べています。」

たばこを吸っていたことでトラブルになったかは不明ですが,病院の食堂でのたばこ喫煙は禁止すべきで,喫煙は職員が制止すべきでしょう.たばこ依存症は精神疾患ですので,治療の対象になります.

そもそも,病院内敷地は完全禁煙にすべきでしょう.
精神科の病院では,患者のストレスを考えて,完全禁煙に躊躇するところもあるようですが,ニコチンが切れたときにいっそうストレスを増加させることになりますので,やはり完全禁煙に踏み切り,禁煙治療を行い,禁煙遵守を徹底すべきでしょう.

なお,喫煙率の高いワーストスリーは,青森県,和歌山県,鳥取県です.この3県はとくにたばこ対策が必要と思います.


弁護士 谷直樹

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by medical-law | 2014-05-09 01:53 | タバコ

往診の医師が「医療行為として合意の上」?(報道)

TBS「○○医療センターの医師逮捕、性的暴行加えた疑い」(2014年5月8日)は,次のとおり報じました.

「病気の治療と称して女性患者に性的暴行を加えたとして、○○○○○○医療センターに勤務する42歳の医師が警視庁に逮捕されました。

 準強姦の疑いで逮捕されたのは、○○医療センターの救急科の医師、××××容疑者(42)です。警視庁によりますと、××容疑者は今年3月上旬、東京都内に住む30代の女性の自宅を訪れ、治療と称して性的暴行を加えた疑いが持たれています。

 ××容疑者は、別の診療所に勤務していた際に被害者の女性と知り合っていて、犯行時は、不調を訴えた女性の要望を受け、自宅を訪問していたということです。取り調べに対し、××容疑者は『病気を治すためには薬を飲んだり、ストレスを発散させたりする行為が必要だった。医療行為として合意の上でやった』と容疑を否認しています。」


「医療行為として合意の上」という理由で準強姦を否認しているそうですが,さすがにそれは治療行為ではないでしょう.

当該往診が,外形的にも「別の診療所」の業務という形をとらず,個人の医師として行われていたとすれば,「別の診療所」に使用者責任を根拠に民事の賠償責任を問うことは難しいと考えられます.

この医師個人のホームページを見ると,「往診専門 急な往診を専門にしています.自由診療のみです.発熱,咽頭痛,鼻汁,咳, 頭痛,めまい, 嘔吐,腹痛,下痢,脱水,腰痛,筋肉痛,打撲,骨折,捻挫,切傷,刺傷,蜂窩織炎, 不眠,不安,焦燥感,倦怠感,など 」と書いてありました.
経歴は,「1997年,○○大学医学部卒業,同年,○○救命救急センター,○○大学医学部附属病院救急部,1998年,○○警察病院外科,2000年,国立○○病院救急部,2001年,○○府立病院救急科,2002年,国保○○市立病院救急部,2004年,○○○○○病院国際救急科,2009年,○○○○○○医療センター救急科,など」となっており,一流病院の救急科の医師が在宅患者のために往診するものとうけとり,信頼して往診を依頼する人もいたのかもしれません.

弁護士 谷直樹

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by medical-law | 2014-05-09 00:32 | 医療