弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2014年 05月 27日 ( 2 )

滋賀県立成人病センター,CTで異常なくMRI検査を実施せず脳梗塞の診療が遅れた事案で示談(報道)

msn産経「脳梗塞の兆候を熱中症と誤認させる診断…滋賀県立成人病センター、県が後日脳梗塞発症の男性に500万円賠償」(2014年5月27日)は,次のとおり報じました.

「滋賀県は27日、脳梗塞を疑って県立成人病センター(滋賀県守山市)で受診した60代の男性患者に熱中症と誤認させる診断をしたため、脳梗塞を後日発症した男性に後遺症が出たとして損害賠償金500万円を6月にも支払うと発表した。

 県によると、男性は平成25年7月8日と8月14日、脳梗塞との関連を疑わせる自覚症状を訴え受診。いずれも頭部コンピューター断層撮影装置(CT)検査で異常などがなかったため8月の受診時には男性が希望した磁気共鳴画像装置(MRI)検査を実施しなかった。医師は熱中症などを疑い、症状が悪化した場合に受診するよう指示することもなかった。

 男性は8月17日に症状が悪化し、別の医療機関で脳梗塞を指摘された。治療のためセンターに緊急入院したが、左手足に軽度のまひが残った。」


CTで脳梗塞と診断できない場合でも,MRIで脳梗塞と診断できる場合があります.
CTで脳梗塞と診断できない場合,緊急MRIを実施できる施設では,MRIを実施しましょう,ということになるでしょう.


谷直樹

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by medical-law | 2014-05-27 18:44 | 医療事故・医療裁判

川崎市立川崎病院,心肺停止の蘇生措置の遅れ等で低酸素性脳症の事案,9000万円で和解(報道)

東京新聞「遺族に9000万円払う 川崎病院医療事故 市が和解案、議会へ」(2014年5月27日)は,次のとおり報じました.

「川崎市立川崎病院で二〇〇五年に起きた医療事故をめぐり市は二十六日、亡くなった県内の四十代男性開業歯科医師の遺族と、市が和解金九千万円を支払うなどの和解案がまとまった、と発表した。市議会六月定例会に議案上程する。

 市によると、男性は〇四年十二月と〇五年三月に心臓の手術を受けた。退院して五日後の五月二十六日に食欲不振で受診し、不整脈が関係する肝機能障害と診断され入院。抗不整脈薬を点滴で投与していたところ呼吸が止まり、心停止に。救命措置で息を吹き返したが、低酸素脳症で意識障害になり、〇六年十月に亡くなった。

 遺族は、▽抗不整脈薬の投与を長引かせた▽心肺停止の蘇生措置が遅れた-などとして〇九年五月に市に損害賠償を請求。合意に至らず、一二年三月に横浜地裁に訴えた。

 市は、訴えの内容に争う点はあるとしながらも「心停止になった際、担当医は一人でできると思ったのか、切迫していたからなのか、応援を呼ぶ緊急コールを直ちにせず、万全な対応をしたと言えない部分があった」と認め、地裁の和解勧告に応じるという。

 増田純一病院長によると、現在は緊急時にはどんな場合も応援を呼ぶよう教育しているという。「解決に長期間かかり家族に多大な負担をかけ、おわび申し上げる。再発防止に努める」と話した。(山本哲正)」


医療裁判の場合,一般の民事意見に比べて,このように裁判上の和解で終わる率が高いです.

谷直樹

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by medical-law | 2014-05-27 18:23 | 医療事故・医療裁判