弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2014年 08月 29日 ( 1 )

子宮頸がんワクチンの副作用追跡調査へ

薬害根絶デーに提出した、全国薬害被害者団体連絡協議会の厚生労働大臣げの「要望書」は、次のとおりです.

「1、HPVワクチンの副作用に関する積極的実態把握を行うとともに、被害者の救済をすすめてください。また、積極推奨の差し控えの継続はもちろんのこと、予防接種法の本来の主旨をふまえ、この子宮頸がんワクチンを定期接種としていること自体を見直してください。

2、薬事食品衛生審議会における、審議参加にかかる利益相反ルールと運用状況を検証し、厳格化を図ってください。

3、医薬品副作用被害救済制度の充実について
(1)抗がん剤等による健康被害の救済に関する検討会が抗がん剤副作用の救済制度の導入を見送りましたが、「政府は引き続き実現可能性について検討を続けるべき」しています、検討状況について説明してください。
(2)胎児救済については、関連法令との整合性の観点から困難であるとの事でしたが、例えば胎児を失った場合の母体に対する救済については検討の余地があるとの見解が示されました。胎児を失った母体に対する救済に関する検討状況を教えてください。
(3)去る6月12日付医薬食品局長通知(都道府県知事宛)で示された副作用報告の医療機関報告様式の変更が救済制度の利用促進において意義深いことを評価するとともに、企業報告様式においても同様の変更を加えることで、制度周知・活用促進に関して製薬企業(MR)と医療機関(医師)の連携を促し、より多くの重篤副作用患者の救済を図っていただきたい。

4、薬害教育について
中学生向け薬害教育に関する副読本「薬害を学ぼう」が配布されていますが、教育現場でこれを利用して薬害について教える際に、映像教材があったほうが良いという、現場の声が寄せられています。つきましては、薬害教育に使用するビデオ教材を作成し、全国の中学校に副読本とともに配布してください。

5、第三者監視・評価組織について
「薬害肝炎事件の検証及び再発防止のための医薬品行政のあり方検討委員会」の最終提言において必要性が示された、第三者監視・評価組織を速やかに設置してください。

6、添付文書の取り扱いについて
本年度施行される「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」において、最新の論文その他により得られた知見に基づき作成されるべきものとされたが、既存の医薬品の添付文書が最新の知見に基づいたものであることを、検証する仕組みを検討してください。」



薬事日報「【薬害被害者団体】厚労相に再発防止訴え要望書‐HPVワクチン被害救済を」(2014年8月27日)は、次のとおり報じました.

「全国薬害被害者団体連絡協議会(薬被連)は「薬害根絶デー」の25日、子宮頸癌予防ワクチンの副作用に関する積極的実態把握、薬事食品衛生審議会における利益相反ルールの厳格化、添付文書の取り扱いなどを盛り込んだ要望書を田村憲久厚生労働相に手渡した。
 要望書では、HPVワクチン接種後の副反応で被害者が出ていることから、厚生労働省が積極的な接種勧奨を差し控えている現状に言及し、HPVワクチンの副作用に関する積極的な実態把握と被害者の救済を進めるよう要望。積極的な接種推奨の差し控え継続と共に、予防接種法の主旨を踏まえ、HPVワクチンの定期接種化を見直すよう求めた。」



TBS「子宮頸がん副作用、専門的治療可能な病院整備へ」(2014年8月29日)は次のとおり報じました.

「厚生労働省は、子宮頸がんワクチンの副作用を訴える患者のため、専門的な治療を受けられる医療機関を全都道府県に整備する事を決めました。

 子宮頸がんワクチンを打った後に歩けなくなるなど重篤な副作用を訴えた人は、これまでに176人が報告されています。

 29日、田村厚労大臣は副作用への新たな対応として、専門的な治療を行う医療機関を現在の23病院から大幅に増やし、全都道府県に整備すると発表しました。自治体や病院と連携し患者が複数の病院を転院した場合でも、追跡調査を続け、症状がどの様に変化したか情報収集します。

 さらに、医療関係者などから「副作用の報告数に漏れがあるのではないか」との指摘があったため、過去に症状が出た事がある人も調査するという事です。集めた情報は専門家が分析し、今後の対応を検討します。


msn産経「子宮頸がんワクチンの追跡調査強化へ 厚労省、医療機関に要請」(2014年8月29日)は、次のとおり報じました.

「慢性的な全身の痛みが続くなどの症例が報告され積極的な接種勧奨が控えられている子宮頸(けい)がんワクチンについて、田村憲久厚生労働相は29日、慢性疼痛(とうつう)や運動障害などの症例について患者の追跡調査を強化する考えを明らかにした。患者が適切な治療を受けられるよう全県に協力医療機関を整備し、痛みなどの副作用が疑われる症例についても、過去にさかのぼって報告するよう医療機関に求める。

 厚労省は9月にも、子宮頸がんワクチン接種後の報告すべき副作用について、医師が予防接種との関連が高いと判断した場合、新たに「接種後の広範な疼痛や運動障害を中心とする多様な症状」との項目を追加。こうした症状を訴えた患者の回復状況についても追跡調査を行う。患者が転院した場合も、市町村が新たに通う医療機関から報告を求めるという。

 また、現在は専門治療を行う医療機関は18都道府県23カ所に限られるが、今後は全県に窓口となる協力医療機関を拡大する。田村厚労相は「発生頻度を明らかにし、その後の回復などについて国民に適切な情報提供をできるようにする目的だ」と述べ、調査体制を強化した上で、改めて接種の積極的勧奨の再開について専門部会の判断を仰ぐ考えだ。

 子宮頸がんワクチンは昨年4月に定期接種となったが、慢性頭痛などこれまで知られていなかった副作用の報告が相次ぎ、昨年6月に接種呼び掛けが中止された。専門部会は今年1月、副作用は接種時の痛みがきっかけとなって不安や緊張などが体の不調として現れる「心身の反応」が原因としたが、接種呼び掛け再開の見通しはたっていない。」


薬害をめぐる動きには目を離せません.
子宮頸がんワクチンのう副作用は、心身反応で片付けられるものではないでしょう.


谷直樹

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by medical-law | 2014-08-29 23:59 | 医療