弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2015年 04月 22日 ( 1 )

薬害オンブズパースン会議、「『HPVJAPAN』声明の問題点に関する見解」

薬害オンブズパースン会議は、2015年4月21日、「『HPVJAPAN』声明の問題点に関する見解」を公表しました。

◆ 因果関係

「これらの健康障害は いずれもHPVワクチン接種後に生じていることはもちろんであるが 、それに加えて、
①重篤な症例が多数発生しており、他のワクチンとは傾向が異なること、
②それらの多数症例の症状に共通性が見られることから、同一の原因があることが推測されること、
③症例の中には、HPVワクチンの接種後まもなくそれまで見られなかった症状が発症した例が少なからず存在しており、ワクチン接種との関連性が強く示唆されること(時間的な近接性は、因果関係判断の重要な一要素である 、
④一方で、接種から相当期間が経過した後に発症する例も見られるが、それらも接種後まもなく発症した患者と症状が共通しており、同一の原因によるものと考えられること、
⑤患者らの症状は、線維筋痛症、複合性局所疼痛症候群、慢性疲労症候群などの疾患との類似性を有するものの、いずれかの既成疾患では捉えきれない特徴を有しており、従来の疾患概念では原因が明らかにできないこと、
⑥これらの臨床的特徴は患者を実際に診察した医師 (西岡、横田、池田、佐々木 、高橋 、平井)らが共通して述べていること、
⑦デンマークにおいても同様のHPVワクチン接種後の健康障害例が発生しており、それらの患者の症状と国内の患者の症状に共通性が見られること、
⑧HPVワクチンは、接種後何年にもわたって高い抗体価を維持しなければ感染予防ができないという理由から、ヒトの免疫反応を格段に強く活性化するように設計されているため、自己免疫性疾患を誘発する可能性が考えられるが、患者らの中には自己免疫性疾患と整合する所見が見られること、
などを総合した結果として、HPVワクチンとの因果関係が強く疑われているのである。
したがって、HPVワクチン接種後健康障害について、HPVワクチンとの因果関係が疑われることを前提として報道することには合理性があり、何ら具体的な論拠を示すこともなく「紛れ込みである」と主張することこそ非科学的というべきであろう。」

とのことです.
そして、「危険性を疑わせるに十分な情報が存在する場合には、安全性が証明されるまでは、そのような危険性が存在することを前提とした対応を取ること(予防原則)が、薬事行政や医療現場には求められる。」と述べています.

◆ HPVワクチンのマイナス面

HPVワクチンのマイナス面について、
「①HPVの感染から子宮頸がんに至るまでには10年以上の期間を要するところ、たとえHPVに感染しても2年以内に90%が陰性化するなど、持続感染して子宮頸がんに至る割合はごくわずかであり、ワクチン接種による恩恵を受ける人はごくわずかであること(言い換えれば、ほとんどの場合、たとえワクチンを接種しなくても子宮頸がんには至らないこと 、
②HPVワクチンの臨床試験では前がん病変の予防効果しか確認されておらず、子宮頸がんの予防効果は実証されていないこと、
③前がん病変の予防効果も、その持続期間が不明であること、
④一部の型のウイルスにしか効果がないため、たとえワクチンを接種しても予防のためには子宮頸がん検診を受診しなければならないこと」

を指摘しています.

実際に深刻な被害が多数生じていますので、因果関係が証明されない、紛れ込みであろう、と安易に考えることはできないと思います.


谷直樹


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by medical-law | 2015-04-22 01:57 | 医療