弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2015年 04月 30日 ( 2 )

群馬大学医学部附属病院第2外科での手術後死亡,18人だけではなかった

読売新聞「群馬大術後死、発表の18人以外にも…同じ執刀医」(2015年4月30日)は,次のとおりじました.

群馬大病院第二外科(当時)の肝臓手術では、10年12月~14年6月に腹腔鏡(ふくくうきょう)手術を受けた患者8人と、09年4月以降に開腹手術を受けた10人の計18人が死亡したことがわかっている。

 取材で新たに判明した死亡患者は群馬県在住の70歳代の女性。遺族によると、女性は肝門部胆管がんで、07年に群馬大病院で執刀医から肝臓などを切除する開腹手術を受け、約1週間後に突然死亡した。死因について執刀医は「原因不明だ」と説明したという。

 肝臓手術の診療内容を独自調査している遺族側の弁護団は「病院側の発表以外で、執刀医の手術を受けて家族が亡くなったという相談が複数寄せられている。群馬大病院は幅広く調べて全容を解明すべきだ」と話している。」


 このようなことが無ければ「手術の合併症」で終わっていたのでしょうが,病院は死亡に疑問を抱く遺族に対し(必要であれば調査を行って)説明すべきでしょう.


谷直樹


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by medical-law | 2015-04-30 23:42 | 医療事故・医療裁判

武田薬品工業株式会社、米国のアクトス製造物責任訴訟和解で3241億円を引当金計上

武田薬品工業株式会社は、米国時間4月28日、米国における2型糖尿病治療剤アクトスに起因する膀胱がんを主張する製造物責任訴訟を解決する和解に向けた合意に至った発表しました.

「当社は、和解金、本和解に参加しない訴訟の費用、他の関連訴訟の費用として、2015年3月期第4四半期に27億米ドル(3,241億円)を引当計上する予定です。本和解は、現在の原告およびクレーム提起者の95%がその受け入れを選択した場合に有効となり、その割合に達した際に、当社は23.7億米ドルを和解基金に支払います。現在の原告およびクレーム提起者の97%以上がその受け入れを選択した場合、和解基金への支払い金額は24億米ドルになります。」(武田薬品工業株式会社のサイトより)

これで、米国の約9000件のアクトス製造物責任訴訟は和解終了することになりますが、24億ドルの和解金と諸費用3億ドルの出費となります.これは、日本企業が支払った和解金の最高額を更新することになります.
武田薬品は、責任を認めて和解するわけではありませんので、米国以外で(たとえば日本で)同様の訴訟が起こされたとしたら、責任を争うのでしょうね.


谷直樹


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by medical-law | 2015-04-30 02:50 | 医療事故・医療裁判