弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2015年 05月 29日 ( 1 )

秋吉仁美編著「医療訴訟」にプレミアム

定跡を知らないで囲碁,将棋ができないように,判例の到達点を知らずに医療訴訟を担当することはできません.

秋吉仁美判事の編著「医療訴訟」(2009年12月発行)は,医療事件を担当する弁護士と事務員の必読書です.
青林書院のサイトには,次のとおり紹介されています.

裁判実務の実際を理解するための必読の書!
東京地裁医療集中部に在籍した裁判官が,高度な専門知識が必要とされる医療訴訟の実務について,裁判手続の内容と実務の解釈や運用面における問題点をわかりやすく解説。」


患者側は注意義務のレベルを上げてほしいと願い,医療側は注意義務のレベルを下げてほしいと思うでしょうが,裁判官は,当事者が主張立証を尽くし結実した過去の判決の集積を重視します.個々の裁判官の感覚で判決を決めているわけではありません.
この本は,裁判官が,過去の多くの裁判例を分析し,類型に分け,どのような要素があれば注意義務違反が肯定され,どのような要素があれば注意義務違反が否定されるのか等,判例の到達点を示しています.つまり,判例における判断基準を示しています.
医療訴訟の流れと,医療訴訟における,主張立証のポイント,指針を示している本書は,その後高橋譲判事編著の「医療訴訟の実務」,福田剛久判事(現在高松高裁長官)ら編著の「医療訴訟」も出版されましたが,依然として必読の1冊です.

今は絶版になっており,重版の見込みもありませんので,新人事務員用に購入しようと思い,Amazonのサイトを見たら,2万円ちかい値がついていました.


谷直樹


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by medical-law | 2015-05-29 06:39 | 医療事故・医療裁判