弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2015年 09月 23日 ( 1 )

「認知症の人と家族の会」の講演会,「認知症介護をめぐる「傷害致死」冤罪事件」を検証(報道)

読売新聞「認知症疑っていれば」(2015年9月23日)は,次のとおり報じました.

「2011年6月19日夜、大阪市内で同居していた佐保さんの母(当時80歳)が激しく暴れ、2人は制止しきれなかった。母は数時間後に落ち着き、眠ったが、翌20日夜、佐保さんが仕事から帰宅すると、亡くなっていた。

 司法解剖の結果、死因はあばら骨の骨折などによる外傷性ショックで、大阪府警は2人の暴行で死亡したとして12年3月、傷害致死容疑で逮捕。2人は一貫して否認したが、1審・大阪地裁の裁判員裁判判決はそれぞれに懲役8年の実刑を言い渡した。」

「認知症の人と家族の会」の「副代表の杉山孝博医師は生前の言動から認知症と判断。認知症患者は予測不能な激しい動きをすることがあり、家具にぶつかるなどした偶発的事故だったとする意見書を大阪高裁に提出した。
 高裁は1審判決を破棄。暴行と死亡に因果関係は認められないとして、暴行罪で罰金20万円を言い渡し、判決が確定した。2人は約3年間勾留され、佐保さんは分限解雇となった。」


 詳細は,「認知症の人と家族の会」のサイトの「認知症介護をめぐる「傷害致死」冤罪事件」をご参照ください.

 京都の「認知症の人と家族の会」が主催した講演会の内容を,読売新聞が報じました.
 暴行罪の成立も疑問ですが,もし捜査段階,1審段階で認知症の可能性を検討していれば,このような判決はなかったと思います.
 今はリノール酸が発がん,心筋梗塞,認知症のリスクであることが知られサラダ油・マーガリンを使う人は少なくなっていますが,リノール酸がからだによいとされていた時代があり,その世代が高齢になってきていますので,診断されていない認知症患者は少なくないと思います.


谷直樹


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by medical-law | 2015-09-23 08:08 | 司法