弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2016年 06月 04日 ( 1 )

北九州市立医療センター,電気メスの止血の繰り返しによる脊髄損傷で左半身麻痺の事案で賠償

椎間板ヘルニアの手術で電気メスによる止血で脊髄が加熱で損傷した事故で約3400万円賠償

産経新聞「40代男性の医療事故に3400万円 北九州市が支払いへ」(2016年6月3日)は,次のとおり報じました.
 
「北九州市は3日、市立医療センター(小倉北区)で頸椎の椎間板ヘルニアの内視鏡手術を受け、後遺症が出た小倉北区の40代男性に損害賠償として約3400万円を支払うと発表した。6月議会に関連議案を提出する。

 市によると、男性は平成26年3月に手術を受けた後、左手足がまひした。追加手術を受けたが、症状は改善せず、男性は感覚障害などが続いている。

 市は昨年、電気メスによる止血を繰り返したため「脊髄が加熱で損傷した」と手術中の過失を認め、男性に謝罪していた。」



これは,事故調査委員会が設置された事案で,調査の結果は,平成27年 4月24日に公表されています
過失について ,「主治医が手術ビデオを再度詳細に確認した結果、手術中に硬膜の静脈を止血する際、電気メスを使用して熱凝固を繰り返して止血し、その時間が長くかかったため、硬膜で包まれた脊髄を損傷したという結論に至った。」とのことです.

公表された再発防止策は次のとおりです.
「・ 電気メスによる止血時間を短縮し、神経のダメージを防ぐため、電気メスだけでなく、必要に応じて止血シートを使用し、熱による損傷を防止する。
・ 同様の手術は、事故後に導入したモニタリングシステムの監視下に行う。
・ 院内の全ての医師、看護師等に対し、院長による注意喚起を行う。」


谷直樹


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by medical-law | 2016-06-04 04:58 | 医療事故・医療裁判